標準管理規約コメント対照表_単棟型_アドバイスなし

標準管理規約(単棟型)

第1章 総則

(目的)
第1条 この規約は、○○マンションの管理又は使用に関する事項等について定めることにより、区分所有者の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保することを目的とする。

第1条関係 コメント

この条項にコメントはありません。

(定義)
第2条 この規約において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(定義)
第2条 この規約において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 区分所有権 建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。以下「区分所有法」という。)第2条第1項の区分所有権をいう。

二 区分所有者 区分所有法第2条第2項の区分所有者をいう。

三 占有者 区分所有法第6条第3項の占有者をいう。

四 専有部分 区分所有法第2条第3項の専有部分をいう。

五 共用部分 区分所有法第2条第4項の共用部分をいう。

六 敷地 区分所有法第2条第5項の建物の敷地をいう。

七 共用部分等 共用部分及び附属施設をいう。

八 専用使用権 敷地及び共用部分等の一部について、特定の区分所有者が排他的に使用できる権利をいう。

九 専用使用部分 専用使用権の対象となっている敷地及び共用部分等の部分をいう。

十 電磁的記録 電子計算機に備えられたファイル又は電磁的記録媒体(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。次号ロにおいて同じ。)をもって調製するファイルに情報を記録したものをいう。

 電磁的記録 電子計算機に備えられたファイル又は電磁的記録媒体(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって電子計算機による情報処理の用に供されるものに係る記録媒体をいう。次号ロにおいて同じ。)をもって調製するファイルに情報を記録したものをいう。

十一 電磁的方法 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に定めるものをいう。

十一 電磁的方法 電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に定めるものをいう。

イ 電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの

イ 送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織を使用する方法であって、当該電気通信回線を通じて情報が送信され、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報が記録されるもの電子情報処理組織を使用する方法のうち次に掲げるもの

(1)送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法

(1)送信者の使用に係る電子計算機と受信者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法

(2)送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法

(2)送信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された情報の内容を電気通信回線を通じて情報の提供を受ける者の閲覧に供し、当該情報の提供を受ける者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該情報を記録する方法

ロ 電磁的記録媒体をもって調製するファイルに情報を記録したものを交付する方法

ロ 磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物電磁的記録媒体をもって調製するファイルに情報を記録したもの(以下「電磁的記録」という。)を交付する方法

十二 WEB会議システム等 電気通信回線を介して、即時性及び双方向性を備えた映像及び音声の通信を行うことができる会議システム等をいう。

十一十二 WEB会議システム等 電気通信回線を介して、即時性及び双方向性を備えた映像及び音声の通信を行うことができる会議システム等をいう。

十三 国内管理人 区分所有法第6条の2の国内管理人をいう。

十三 国内管理人 区分所有法第6条の2の国内管理人をいう。

十四 所有者不明専有部分管理人 区分所有法第46条の2第4項の所有者不明専有部分管理人をいう。

十四 所有者不明専有部分管理人 区分所有法第46条の2第4項の所有者不明専有部分管理人をいう。

十五 管理不全専有部分管理人 区分所有法第46条の8第3項の管理不全専有部分管理人をいう。

十五 管理不全専有部分管理人 区分所有法第46条の8第3項の管理不全専有部分管理人をいう。

第2条関係 コメント

第2条関係

① 電磁的方法の具体例には、電子メールの送信やウェブサイト(ホームページ)への書込みの利用、CD-R等の交付による方法等がある。

② 電磁的方法の一部のみ利用可能な管理組合は、電磁的方法の利用状況に応じた規約を制定することが望ましい。例えば、電子メールの送受信やウェブサイト(ホームページ)への書込みは利用できないが、CD-R等に記録されている内容の読込み及び表示は可能な場合、第十一号においてイは規定しないことが望ましい。

(規約及び総会の決議の遵守義務)
第3条 区分所有者は、円滑な共同生活を維持するため、この規約及び総会の決議を誠実に遵守しなければならない。

2 区分所有者は、同居する者に対してこの規約及び総会の決議を遵守させなければならない。

第3条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(対象物件の範囲)
第4条 この規約の対象となる物件の範囲は、別表第1に記載された敷地、建物及び附属施設(以下「対象物件」という。)とする。

第4条関係 コメント

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(規約及び総会の決議の効力)
第5条 この規約及び総会の決議は、区分所有者の包括承継人及び特定承継人に対しても、その効力を有する。

2 占有者は、対象物件の使用方法につき、区分所有者がこの規約及び総会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。

第5条関係 コメント

第5条関係
 包括承継は相続、特定承継は売買及び交換等の場合をいう。賃借人は、占有者に当たる。

(管理組合)
第6条 区分所有者は、区分所有法第3条に定める建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体として、第1条に定める目的を達成するため、区分所有者全員をもって○○マンション管理組合(以下「管理組合」という。)を構成する。

2 管理組合は、事務所を○○内に置く。

3 管理組合の業務、組織等については、第6章に定めるところによる。

第6条関係 コメント

第6条関係
 管理組合は、「建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体」(区分所有法第3条)であって、マンションの管理をより円滑に実施し、もって区分所有者の共同の利益の増進と良好な住環境の確保を図るため構成するものであり、区分所有者全員が加入するものである。区分所有法によれば、区分所有者の数が2名以上の管理組合は法人となることができるが、この規約では管理組合を法人とはしていない。したがって、ここにいう管理組合は権利能力なき社団である。

 管理組合は、区分所有者全員の強制加入の団体であって、脱退の自由がないことに伴い、任意加入の団体と異なり、区分所有者は全て管理組合の意思決定に服する義務を負うこととなることから、管理組合の業務は、区分所有法第3条の目的の範囲内に限定される。ただし、建物等の物理的な管理自体ではなくても、それに附随し又は附帯する事項は管理組合の目的の範囲内である。各専有部分の使用に関する事項でも、区分所有者の共同利益に関する事項は目的に含まれる。その意味で、区分所有法第3条の「管理」概念は、専有部分の使用方法の規制、多数決による建替え決議など、団体的意思決定に服すべき事項も広く包摂するといえる。なお、管理組合内部における意思決定や業務執行についての統制も、法と規約に基づき行われることが要請されていることに留意する必要がある。

第2章 専有部分等の範囲

(専有部分の範囲)
第7条 対象物件のうち区分所有権の対象となる専有部分は、住戸番号を付した住戸とする。

2 前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。

 一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。

 二 玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。

 三 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。

3 第1項又は前項の専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にある部分以外のものは、専有部分とする。

第7条関係 コメント

第7条関係

① 専有部分として倉庫又は車庫を設けるときは、「倉庫番号を付した倉庫」又は「車庫番号を付した車庫」を加える。また、全ての住戸に倉庫又は車庫が附属しているのではない場合は、管理組合と特定の者との使用契約により使用させることとする。

② 利用制限を付すべき部分及び複数の住戸によって利用される部分を共用部分とし、その他の部分を専有部分とした。この区分は必ずしも費用の負担関係と連動するものではない。
 利用制限の具体的内容は、建物の部位によって異なるが、外観を構成する部分については加工等外観を変更する行為を禁止し、主要構造部については構造的変更を禁止する趣旨である。

③ 第1項は、区分所有権の対象となる専有部分を住戸部分に限定したが、この境界について疑義を生じることが多いので第2項で限界を明らかにしたものである。

④ 雨戸又は網戸がある場合は、第2項第三号に追加する。

  (第3項関係)

⑤ 「専有部分の専用に供される」か否かは、設備機能に着目して決定する。

(共用部分の範囲)
第8条 対象物件のうち共用部分の範囲は、別表第2に掲げるとおりとする。

第8条関係 コメント

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第3章 敷地及び共用部分等の共有

(共有)
第9条 対象物件のうち敷地及び共用部分等は、区分所有者の共有とする。

第9条関係 コメント

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(共有持分)
第10条 各区分所有者の共有持分は、別表第3に掲げるとおりとする。

第10条関係 コメント

第10条関係

① 共有持分の割合については、専有部分の床面積の割合によることとする。ただし、敷地については、公正証書によりその割合が定まっている場合、それに合わせる必要がある。
 登記簿に記載されている面積は、内のり計算によるが、共有持分の割合の基準となる面積は、壁心計算(界壁の中心線で囲まれた部分の面積を算出する方法をいう。)によるものとする。

② 敷地及び附属施設の共有持分は、規約で定まるものではなく、分譲契約等によって定まるものであるが、本条に確認的に規定したものである。なお、共用部分の共有持分は規約で定まるものである。

③ なお、第46条関係③で述べている価値割合による議決権割合を設定する場合には、分譲契約等によって定まる敷地等の共有持分についても、価値割合に連動させることが考えられる。

(分割請求及び単独処分の禁止)
第11条 区分所有者は、敷地又は共用部分等の分割を請求することはできない。

2 区分所有者は、専有部分と敷地及び共用部分等の共有持分とを分離して譲渡、抵当権の設定等の処分をしてはならない。

第11条関係 コメント

第11条関係

① 住戸を他の区分所有者又は第三者に貸与することは本条の禁止に当たらない。

② 倉庫又は車庫も専有部分となっているときは、倉庫(車庫)のみを他の区分所有者に譲渡する場合を除き、住戸と倉庫(車庫)とを分離し、又は専有部分と敷地及び共用部分等の共有持分とを分離して譲渡、抵当権の設定等の処分をしてはならない旨を規定する。

第4章 用法

〔※住宅宿泊事業に使用することを可能とする場合、禁止する場合に応じて、次のように規定〕

(ア)住宅宿泊事業を可能とする場合

(専有部分の用途)
第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用することができる。

(イ)住宅宿泊事業を禁止する場合

(専有部分の用途)
第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用してはならない。

第12条関係 コメント

第12条関係

① 住宅としての使用は、専ら居住者の生活の本拠があるか否かによって判断する。したがって利用方法は、生活の本拠であるために必要な平穏さを有することを要する。

② 住宅宿泊事業法第2条第3項に規定する住宅宿泊事業については、第2項のように、可能か禁止かを明記することが望ましい。また、旅館業法第3条第1項の簡易宿所の許可を得て行う「民泊」については、旅館業営業として行われるものであり、通常は第1項の用途に含まれていないと考えられるため、可能としたい場合には、その旨を明記することが望ましい。旅館業法や住宅宿泊事業法に違反して行われる事業は、管理規約に明記するまでもなく、当然に禁止されているとの趣旨である。
 さらに、「区分所有者は、その専有部分を、宿泊料を受けて人を宿泊させる事業を行う用途に供してはならない。」のような規定を置くこともあり得る。

③ マンションによっては、一定の態様の住宅宿泊事業のみを可能とすることも考えられ、その場合は規約に明記すべきである。
 多数の区分所有者等による共同生活の場であり、その共同生活の維持のための法的手段が区分所有法上特に設けられているというマンションの特性に鑑みれば、個別のマンションの事情によっては、例えば、住宅宿泊事業者が同じマンション内に居住している住民である等のいわゆる家主居住型の住宅宿泊事業に限り可能とするケースも考えられる。

いわゆる家主居住型の住宅宿泊事業のみ可能とする場合の例

第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業(同法第11条第1項2号に該当しないもので、住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する専有部分と同法第2条第5項の届出住宅が同一の場合又は同じ建物内にある場合に限る。)に使用することができる。

 さらに、個別のマンションの事情によっては、このようないわゆる家主居住型の住宅宿泊事業のうち、住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用している専有部分において宿泊させる場合(いわゆる家主同居型)に限り可能とするケースも考えられる。

いわゆる家主同居型のみ可能とする場合の例

第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者は、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業(同法第11条第1項2号に該当しないもので、住宅宿泊事業者が自己の生活の本拠として使用する専有部分と同法第2条第5項の届出住宅が同一の場合に限る。)に使用することができる。

④ 新規分譲時の原始規約等において、住宅宿泊事業の可否を使用細則に委任しておくこともあり得る。

住宅宿泊事業の可否を使用細則に委任する場合

第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。

2 区分所有者が、その専有部分を住宅宿泊事業法第3条第1項の届出を行って営む同法第2条第3項の住宅宿泊事業に使用することを可能とするか否かについては、使用細則に定めることができるものとする。

⑤ (イ)の場合において、住宅宿泊事業の実施そのものだけでなく、さらに、その前段階の広告掲載等をも禁止する旨を明確に規定するため、「区分所有者は、前2項に違反する用途で使用することを内容とする広告の掲載その他の募集又は勧誘を行ってはならない。」のような規定を置くこともあり得る。

⑥ 暴力団の排除のため、暴力団事務所としての使用や、暴力団員を反復して出入りさせる等の行為について禁止する旨の規定を追加することも考えられる。

(敷地及び共用部分等の用法)
第13条 区分所有者は、敷地及び共用部分等をそれぞれの通常の用法に従って使用しなければならない。

第13条関係 コメント

第13条関係
「通常の用法」の具体的内容は、使用細則で定めることとする。
例えば、「自転車は、一階の○○に置きます。それ以外の場所に置いてはいけません。」

(バルコニー等の専用使用権)
第14条 区分所有者は、別表第4に掲げるバルコニー、玄関扉、窓枠、窓ガラス、一階に面する庭及び屋上テラス(以下この条、第21条第1項及び別表第4において「バルコニー等」という。)について、同表に掲げるとおり、専用使用権を有することを承認する。

2 一階に面する庭について専用使用権を有している者は、別に定めるところにより、管理組合に専用使用料を納入しなければならない。

3 区分所有者から専有部分の貸与を受けた者は、その区分所有者が専用使用権を有しているバルコニー等を使用することができる。

第14条関係 コメント

第14条関係

①  バルコニー等については、専有部分と一体として取り扱うのが妥当であるため、専用使用権について定めたものである。

②  専用使用権は、その対象が敷地又は共用部分等の一部であることから、それぞれの通常の用法に従って使用すべきこと、管理のために必要がある範囲内において、他の者の立入りを受けることがある等の制限を伴うものである。また、工作物設置の禁止、外観変更の禁止等は使用細則で物件ごとに言及するものとする。

③  バルコニー及び屋上テラスが全ての住戸に附属しているのではない場合には、別途専用使用料の徴収について規定することもできる。

(駐車場の使用)
第15条 管理組合は、別添の図に示す駐車場について、特定の区分所有者に駐車場使用契約により使用させることができる。

2 前項により駐車場を使用している者は、別に定めるところにより、管理組合に駐車場使用料を納入しなければならない。

3 区分所有者がその所有する専有部分を、他の区分所有者又は第三者に譲渡又は貸与したときは、その区分所有者の駐車場使用契約は効力を失う。

第15条関係 コメント

第15条関係

①  本条は、マンションの住戸の数に比べて駐車場の収容台数が不足しており、駐車場の利用希望者(空き待ち)が多い場合を前提としている。
 近時、駐車場の需要が減少しており、空き区画が生じているケースもある。駐車場収入は駐車場の管理に要する費用に充てられるほか、修繕積立金として積み立てられるため(第29条)、修繕積立金不足への対策等の観点から組合員以外の者に使用料を徴収して使用させることも考えられる。その場合、税務上、全てが収益事業として課税されるケースもあるが、区分所有者を優先する条件を設定している等のケースでは、外部貸しのみが課税対象となり区分所有者が支払う使用料は共済事業として非課税とする旨の国税庁の見解(「マンション管理組合が区分所有者以外の者へのマンション駐車場の使用を認めた場合の収益事業の判定について(照会)」(平成24年2月3日国住マ第43号)及びこれに対する回答(平成24年2月13日))が公表されているため、参照されたい。

②  ここで駐車場と同様に扱うべきものとしては、倉庫等がある。

③  本条の規定のほか、使用者の選定方法をはじめとした具体的な手続、使用者の遵守すべき事項等駐車場の使用に関する事項の詳細については、「駐車場使用細則」を別途定めるものとする。また、駐車場使用契約の内容(契約書の様式)についても駐車場使用細則に位置付け、あらかじめ総会で合意を得ておくことが望ましい。

④  電気自動車等用充電設備(以下「充電設備」という。)を設置する際には、充電設備の使用上のルールや使用料についても、併せて駐車場使用細則等に定めることが望ましい。
 また、設置時には充電設備の設置にかかる費用や、充電設備の運用及び維持費を誰がどの程度負担するかについてあらかじめ総会で決議をしておくことが望ましい。    
 充電設備に関する使用細則例や費用負担の考え方等については、「既存の分譲マンションへの電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHEV)充電設備導入マニュアル」(一般社団法人マンション計画修繕施工協会作成)を参照されたい。

⑤  駐車場使用契約は、次のひな型を参考とする。

駐車場使用契約書

 ○○マンション管理組合(以下「甲」という。)は、○○マンションの区分所有者である○○(以下「乙」という。)と、○○マンションの駐車場のうち別添の図に示す○○の部分につき駐車場使用契約を締結する。当該部分の使用に当たっては、乙は下記の事項を遵守するものとし、これに違反した場合には、甲はこの契約を解除することができる。

1 契約期間は、  年  月 日から  年 月  日までとする。
ただし、乙がその所有する専有部分を他の区分所有者又は第三者に譲渡又は貸与したときは、本契約は効力を失う。

2 月額○○円の駐車場使用料を前月の○日までに甲に納入しなければならない。

3 別に定める駐車場使用細則を遵守しなければならない。

4 当該駐車場に常時駐車する車両の所有者、車両番号及び車種をあらかじめ甲に届け出るものとする。

⑥  第3項は、家主同居型の住宅宿泊事業を実施する場合は、対象としていないと考えられる。

⑦  車両の保管責任については、管理組合が負わない旨を駐車場使用契約又は駐車場使用細則に規定することが望ましい。

⑧  駐車場使用細則、駐車場使用契約等に、管理費、修繕積立金の滞納等の規約違反の場合は、契約を解除できるか又は次回の選定時の参加資格をはく奪することができる旨の規定を定めることもできる。

⑨  駐車場使用者の選定は、最初に使用者を選定する場合には抽選、2回目以降の場合には抽選又は申込順にする等、公平な方法により行うものとする。
 また、マンションの状況等によっては、契約期間終了時に入れ替えるという方法又は契約の更新を認めるという方法等について定めることも可能である。例えば、駐車場使用契約に使用期間を設け、期間終了時に公平な方法により入替えを行うこと(定期的な入替え制)が考えられる。
 なお、駐車場が全戸分ある場合であっても、平置きか機械式か、屋根付きの区画があるかなど駐車場区画の位置等により利便性・機能性に差異があるような場合には、マンションの具体的な事情に鑑みて、上述の方法による入替えを行うことも考えられる。
 駐車場の入替えの実施に当たっては、実施の日時に、各区分所有者が都合を合わせることが必要であるが、それが困難なため実施が難しいという場合については、外部の駐車場等に車を移動させておく等の対策が考えられる。

⑩  駐車場が全戸分ない場合等には、駐車場使用料を近傍の同種の駐車場料金と均衡を失しないよう設定すること等により、区分所有者間の公平を確保することが必要である。なお、近傍の同種の駐車場料金との均衡については、利便性の差異も加味して考えることが必要である。
 また、平置きか機械式か、屋根付きの区画があるかなど駐車場区画の位置等による利便性・機能性の差異や、使用料が高額になっても特定の位置の駐車場区画を希望する者がいる等の状況に応じて、柔軟な料金設定を行うことも考えられる

(敷地及び共用部分等の第三者の使用)
第16条 管理組合は、次に掲げる敷地及び共用部分等の一部を、それぞれ当該各号に掲げる者に使用させることができる。

一 管理事務室、管理用倉庫、機械室その他対象物件の管理の執行上必要な施設 管理事務(マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号。以下「適正化法」という。)第2条第六号の「管理事務」をいう。)を受託し、又は請け負った者

二 電気室 対象物件に電気を供給する設備を維持し、及び運用する事業者

三 ガスガバナー 当該設備を維持し、及び運用する事業者

2 前項に掲げるもののほか、管理組合は、総会の決議を経て、敷地及び共用部分等(駐車場及び専用使用部分を除く。)の一部について、第三者に使用させることができる。

第16条関係 コメント

第16条関係

①  有償か無償かの区別、有償の場合の使用料の額等について使用条件で明らかにすることとする。

②  第2項の対象となるのは、広告塔、看板等である。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(専有部分の修繕等)
第17条 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

(専有部分の修繕等)
第17条 区分所有者は、その専有部分について、修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(以下「修繕等」という。)であって共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長(第35条に定める理事長をいう。以下同じ。)にその旨を申請し、書面又は電磁的方法による承認を受けなければならない。

2 前項の場合において、区分所有者は、設計図、仕様書及び工程表を添付した申請書を理事長に提出しなければならない。

3 理事長は、第1項の規定による申請について、理事会(第51条に定める理事会をいう。以下同じ。)の決議により、その承認又は不承認を決定しなければならない。

4 第1項の承認があったときは、区分所有者は、承認の範囲内において、専有部分の修繕等に係る共用部分の工事を行うことができる。

5 理事長又はその指定を受けた者は、本条の施行に必要な範囲内において、修繕等の箇所に立ち入り、必要な調査を行うことができる。この場合において、区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

6 第1項の承認を受けた修繕等の工事後に、当該工事により共用部分又は他の専有部分に影響が生じた場合は、当該工事を発注した区分所有者の責任と負担により必要な措置をとらなければならない。

7 区分所有者は、第1項の承認を要しない修繕等のうち、工事業者の立入り、工事の資機材の搬入、工事の騒音、振動、臭気等工事の実施中における共用部分又は他の専有部分への影響について管理組合が事前に把握する必要があるものを行おうとするときは、あらかじめ、理事長にその旨を届け出なければならない。

第17条関係 コメント

第17条関係

①  区分所有者は、区分所有法第6条第1項の規定により、専有部分の増築又は建物の主要構造部に影響を及ぼす行為を実施することはできない。

②  修繕等のうち、第1項の承認を必要とするものは、「共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのある」ものである。具体例としては、床のフローリング、ユニットバスの設置、主要構造部に直接取り付けるエアコ ンの設置、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け・取替え、間取りの変更等がある。その範囲、承認を必要とする理由及び審査すべき点については、別添2に考え方を示している。

③  本条は、配管(配線)の枝管(枝線)の取付け、取替え工事に当たって、共用部分内に係る工事についても、理事長の承認を得れば、区分所有者が行うことができることも想定している。

④  専有部分の修繕等の実施は、共用部分に関係してくる場合もあることから、ここでは、そのような場合も想定し、区分所有法第18条第1項の共用部分の管理に関する事項として、同条第2項の規定により、規約で別の方法を定めたものである。
 なお、区分所有法第17条第1項の共用部分の変更に該当し、集会の決議を経ることが必要となる場合もあることに留意する必要がある。

⑤  承認を行うに当たっては、専門的な判断が必要となる場合も考えられることから、専門的知識を有する者(建築士、建築設備の専門家等)の意見を聴く等により専門家の協力を得ることを考慮する。
 特に、フローリング工事の場合には、構造、工事の仕様、材料等により影響が異なるので、専門家への確認が必要である。

⑥ 承認の判断に際して、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請者に負担させることが適当である。

⑦ 工事の躯体に与える影響、防火、防音等の影響、耐力計算上の問題、他の住戸への影響等を考慮して、承認するかどうか判断する。考え方については別添2を参照のこと。なお、承認の判断に当たっては、マンションの高経年化に伴い専有部分の修繕等の必要性が増加することも踏まえ、過度な規制とならないようにすること、修繕技術の向上により、新たな工事手法に係る承認申請がされた場合にも、別添2に示された考え方を参考にすればよいことに留意する。なお、工事内容が上下左右の区分所有者に対して著しい影響を与えるおそれがあると判断される場合には、当該区分所有者の同意を必要とすることも考えられる。

⑧ 承認の申請先等は理事長であるが、承認、不承認の判断はあくまで理事会の決議によるものである(第54条第1項第五号参照)。

⑨ なお、老朽化が進む等、近い将来に、建替え若しくはマンション敷地売却(以下「建替え等」という。)が想定されるマンションにおいて、高額な費用をかけて専有部分の大規模な修繕等を行う区分所有者がいた場合には、その工事から数年後に建替え等の検討が始まると、当該区分所有者にとって二重の出費ともなりかねないほか、合意形成に支障が生ずる可能性がある。このため、近い将来に建替え等の検討の可能性があるマンションにおいては、修繕等について理事長の承認を求めてくる区分所有者に対して、近い将来に建替え等が検討される可能性がある旨の注意喚起を行うことが望ましい。なお、注意喚起があった上で、実際に修繕等を行うか否かはあくまで当該区分所有者の判断である。

⑩ 第5項の立入り、調査に関しては、施工状況を確認する必要があるものについて、工事中の現場で管理組合の理事等(又は組合から依頼を受けた技術者)が立ち会って確認することが考えられる。人手や工期などにより実際に立ち会うことが難しい場合には、抜き打ちで検査することをアナウンスしたり、工事業者に写真等の記録を取らせ報告させたりすることが考えられる。施工状況を確認する場合、図面の読み方や工事の進め方を知っている外部の専門家の協力が必要になる。確認が必要なものとしては、例えば、次のようなものが考えられる。

・ 全面リフォームを行う工事について、壁、床等をはがして耐力壁を撤去しないか、工事対象を確認する。

・ 躯体コンクリートにスリーブをあける際やアンカーを打ち込む際に、鉄筋を探査してから穴をあけているか、手順を確認する。

⑪ 第6項は、第1項の承認が、修繕等の工事の結果、共用部分又は他の専有部分に生じた事後的な影響について、当該工事を発注した区分所有者の責任や負担を免責するものではないことを確認的に定める趣旨である。
 なお、工事を発注する場合には、工事業者と協議した上で、契約書に事後的な影響が生じた場合の責任の所在と補償等についても明記することが適切である。
 また、管理組合等が専有部分の修繕の記録を保管しておくため、工事業者から工事完了報告書等を提出させることも考えられる。

⑫ 第7項は、第1項の承認を要しない修繕等であっても、工事の実施期間中において、共用部分又は他の専有部分に対し、工事業者の立入り、工事の資機材の搬入、工事の騒音、振動、臭気等の影響が想定されることから、管理組合が事前に把握する必要があるため、事前に届出を求めるものである。なお、第1項の場合と異なり、工事の過程における影響を問題とするものであり、工事の結果による事後的な影響を問題とする趣旨ではないことに留意する。また、他の居住者等に影響を与えることが考えられるため、上記届出に加えて工事内容等を掲示する等の方法により、他の区分所有者等へ周知を図ることが適当である。
 なお、上記届出を要する工事の範囲等の考え方は、別添2を参照のこと。

⑬ 本条の承認を受けないで、専有部分の修繕等の工事を行った場合には、第67条の規定により、理事長は、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うか、その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置等をとることができる。第5項の立入り、調査の結果、理事長に申請又は届出を行った内容と異なる内容の工事が行われている等の事実が確認された場合も、同様である。

⑭ 本条の規定のほか、具体的な手続、区分所有者の遵守すべき事項等詳細については、使用細則に別途定めるものとする。その際、上述した別添2の内容についても、各マンションの実情に応じて、参考にするとともに、必要に応じて、専門的知識を有する者の意見を聴くことが望ましい。

⑮ 申請書及び承認書の様式は、次のとおりとする。

専有部分修繕等工事申請書

 年  月  日

○○マンション管理組合理事長
○○○○ 殿

氏名 ○○○○

 下記により、専有部分の修繕等の工事を実施することとしたいので、○○マンション管理規約第17条の規定に基づき申請します。

1 対象住戸  ○○号室
2 工事内容
3 工事期間   年 月 日から  年 月 日まで
4 施工業者
5 添付書類  設計図、仕様書及び工程表

専有部分修繕等工事承認書

 年  月  日

○○○○ 殿

  年   月   日に申請のありました○○号室における専有部分の修繕等の工事については、実施することを承認します。
(条件)

○○マンション管理組合
理事長 ○○○○

(使用細則)
第18条 対象物件の使用については、別に使用細則を定めるものとする。

第18条関係 コメント

第18条関係

① 使用細則で定めることが考えられる事項としては、動物の飼育やピアノ等の演奏に関する事項等専有部分の使用方法に関する規制や、駐車場、倉庫等の使用方法、使用料、置き配を認める際のルール、喫煙に関するルール 等敷地、共用部分の使用方法や対価等に関する事項等が挙げられ、このうち専有部分の使用に関するものは、その基本的な事項は規約で定めるべき事項である。また、マンション内における感染症の感染拡大のおそれが高いと認められた場合において、使用細則を根拠として、居住者による共用部分等の使用を一時的に停止・制限することは可能であると考えられる。
 なお、使用細則を定める方法としては、これらの事項を一つの使用細則として定める方法と事項ごとに個別の細則として定める方法とがある。

② 犬、猫等のペットの飼育に関しては、それを認める、認めない等の規定は規約で定めるべき事項である。基本的な事項を規約で定め、手続等の細部の規定を使用細則等に委ねることは可能である。
 なお、飼育を認める場合には、動物等の種類及び数等の限定、管理組合への届出又は登録等による飼育動物の把握、専有部分における飼育方法並びに共用部分の利用方法及びふん尿の処理等の飼育者の守るべき事項、飼育に起因する被害等に対する責任、違反者に対する措置等の規定を定める必要がある。

③ ペット飼育を禁止する場合、容認する場合の規約の例は、次のとおりである。

ペットの飼育を禁止する場合

(ペット飼育の禁止)
第○条 区分所有者及び占有者は、専有部分、共用部分の如何を問わず、犬・猫等の動物を飼育してはならない。ただし、専ら専有部分内で、かつ、かご・水槽等内のみで飼育する小鳥・観賞用魚類(金魚・熱帯魚等)等を、使用細則に定める飼育方法により飼育する場合、及び身体障害者補助犬法に規定する身体障害者補助犬(盲導犬、介助犬及び聴導犬)を使用する場合は、この限りではない。

ペットの飼育を容認する場合

(ペットの飼育)
第○条 ペット飼育を希望する区分所有者及び占有者は、使用細則及びペット飼育に関する細則を遵守しなければならない。ただし、他の区分所有者又は占有者からの苦情の申し出があり、改善勧告に従わない場合には、理事会は、飼育禁止を含む措置をとることができる。

④ 専用使用部分でない共用部分に物品を置くことは原則として認められないが、例外的に共用部分への置き配を認める場合には、長期間の放置や大量・乱雑な放置等により避難の支障とならないよう留意する必要がある。

⑤ 第12条において住宅宿泊事業を可能とする場合は、必要に応じ、住宅宿泊事業法第13条に基づき掲げなければならないこととされている標識の掲示場所等の取扱いについて、あらかじめ使用細則において明確化しておくことが望ましい。

⑥ 喫煙に関しては、共用部分においてそれを認める、認めない等の規定、認める場合におけるその場所など遵守すべき事項、これらの事項に違反した者に対する措置等について、使用細則で定めることは可能である。
また、他の区分所有者及び占有者との円滑な共同生活を維持する観点から、周囲の状況に配慮した方法で喫煙することが望ましく、使用細則において、そうした規定を盛り込むことも考えられる。

(専有部分の貸与)
第19条 区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、この規約及び使用細則に定める事項をその第三者に遵守させなければならない。

2 前項の場合において、区分所有者は、その貸与に係る契約にこの規約及び使用細則に定める事項を遵守する旨の条項を定めるとともに、契約の相手方にこの規約及び使用細則に定める事項を遵守する旨の誓約書を管理組合に提出させなければならない。

3 第1項の場合において、区分所有者は、当該第三者に、専有部分を借用した旨の届出を管理組合に提出させなければならない。

第19条関係 コメント

第19条関係

① 規約の効力は対象物件の使用方法につき占有者にも及ぶが、本条は、それ以外に、区分所有者がその専有部分を第三者に貸与する場合に、区分所有者がその第三者に、この規約及び使用細則に定める事項を遵守させる義務を定めたものである。

② 第三者が遵守すべき事項は、この規約及び使用細則に定める事項のうち、対象物件の使用に関する事項とする。

③ 貸与に係る契約書に記載する条項及び管理組合に提出する誓約書の様式は次のとおりとする。

賃貸借契約書

○○条 賃借人は、対象物件の使用、収益に際して、○○マンション管理規約及び同使用細則に定める事項を誠実に遵守しなければならない。

2 賃借人が、前項に規定する義務に違反したときは、賃貸人は、本契約を解除することができる。

誓 約 書

 私は、○○○○(賃貸人)との○○マンション○○号室(以下「対象物件」という。)の賃貸借契約の締結に際し、下記事項を誓約します。

 対象物件の使用に際しては○○マンション管理規約及び同使用細則に定める事項を誠実に遵守すること。

   年  月  日

○○マンション管理組合
 理事長 ○○○○ 殿

住所
氏名

④ 第12条において住宅宿泊事業を可能とする場合は、管理組合が事業開始を把握することがトラブル防止に資すると考えられるため、例えば、「区分所有者は、その専有部分において住宅宿泊事業法第2条第3項の住宅宿泊事業を実施することを内容とする、同法第3条第1項の届出を行った場合は、遅滞なく、その旨を管理組合に届け出なければならない。」等と規約に定めることも有効である。また、宿泊者等からの誓約書については提出義務を免除する旨を定めることも考えられる。

⑤ 第3項の届出事項は、第三者本人の氏名、対象住戸、電話番号のほか、緊急時の連絡先となる者の氏名及び電話番号等が考えられる。加えて、区分所有者から専有部分を借用した第三者と、現に専有部分に居住する者が異なる場合は、現に専有部分に居住する者に関する情報も把握することが望ましい。

〔※専有部分の貸与に関し、暴力団員への貸与を禁止する旨の規約の規定を定める場合〕

(暴力団員の排除)
第19条の2 区分所有者は、その専有部分を第三者に貸与する場合には、前条に定めるもののほか、次に掲げる内容を含む条項をその貸与に係る契約に定めなければならない。

一 契約の相手方が暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第六号に規定する暴力団員をいう。以下同じ。)ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約すること。

二 契約の相手方が暴力団員であることが判明した場合には、何らの催告を要せずして、区分所有者は当該契約を解約することができること。

三 区分所有者が前号の解約権を行使しないときは、管理組合は、区分所有者に代理して解約権を行使することができること。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合 

2 前項の場合において、区分所有者は、前項第三号による解約権の代理行使を管理組合に認める旨の書面の提出をするとともに、契約の相手方に暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する旨の誓約書を管理組合に提出させなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

2 前項の場合において、区分所有者は、前項第三号による解約権の代理行使を管理組合に認める旨の書面の提出(当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を含む。)をするとともに、契約の相手方に暴力団員ではないこと及び契約後において暴力団員にならないことを確約する旨の誓約書を管理組合に提出させなければならない。

第19条の2関係 コメント

第19条の2関係

①  第19条の2は、専有部分の貸与に関し、暴力団員への貸与を禁止する旨の規約の規定を定める場合の規定例である。なお、必要に応じ、暴力団員だけでなく、暴力団関係者や準構成員等を追加する場合は、その範囲について、各都道府県が定めている暴力団排除条例などを参考に規定することが考えられる。
 第19条の2第1項第二号又は同項第三号の前提となる区分所有者の解約権は、区分所有者と第三者との間の契約における解除原因に係る特約を根拠とするものであり、管理組合は、区分所有者から当該解約権行使の代理権の授与を受けて(具体的には同条第2項に規定する解約権の代理行使を認める書面の提出(当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を含む。)を受ける。)、区分所有者に代理して解約権を行使する。管理組合の解約権の代理行使は、理事会決議事項とすることも考えられるが、理事会で決定することを躊躇するケースもあり得ることから、総会決議によることが望ましい。

②  なお、暴力団員への譲渡については、このような賃貸契約に係るものと同様の取決めを区分所有者間で結ぶといった対応をすることが考えられる。
 また、暴力団事務所としての使用等の禁止については、第12条関係コメントを参照。敷地内における暴力行為や威嚇行為等の禁止については、第67条第1項の「共同生活の秩序を乱す行為」や区分所有法第6条第1項の「共同の利益に反する行為」等に該当するものとして、法的措置をはじめとする必要な措置を講ずることが可能であると考えられる。

③  なお、措置の実行等に当たっては、暴力団関係者かどうかの判断や、訴訟等の措置を遂行する上での理事長等の身の安全の確保等のため、警察当局や暴力追放運動推進センターとの連携が重要であり、必要に応じて協力を要請することが望ましい。

第5章 管理

第1節 総則

(区分所有者の責務)
第20条 区分所有者は、管理組合の構成員として相互に協力し、対象物件について、その価値及び機能の維持増進を図るため、常に適正かつ円滑な管理を行うよう努めなければならない。

(区分所有者の責務)
第20条 区分所有者は、管理組合の構成員として相互に協力し、対象物件について、その価値及び機能の維持増進を図るため、常に適正かつ円滑な管理を行うよう努めなければならない。

第20条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(敷地及び共用部分等の管理)
第21条 敷地及び共用部分等の管理については、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする。ただし、バルコニー等の保存行為(区分所有法第18条第1項ただし書の「保存行為」をいう。以下同じ。)のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない。

2 専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の保存行為等(区分所有法第17条第3項の「専有部分の保存行為等」をいう。以下同じ。)を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、総会の決議を経て、管理組合がこれを行うことができる。

2 専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理保存行為等(区分所有法第17条第3項の「専有部分の保存行為等」をいう。以下同じ。)を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、総会の決議を経て、管理組合がこれを行うことができる。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

3 区分所有者は、第1項ただし書の場合又はあらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けた場合を除き、敷地及び共用部分等の保存行為を行うことができない。ただし、専有部分の使用に支障が生じている場合に、当該専有部分を所有する区分所有者が行う保存行為の実施が、緊急を要するものであるときは、この限りでない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

3 区分所有者は、第1項ただし書の場合又はあらかじめ理事長に申請して書面又は電磁的方法による承認を受けた場合を除き、敷地及び共用部分等の保存行為を行うことができない。ただし、専有部分の使用に支障が生じている場合に、当該専有部分を所有する区分所有者が行う保存行為の実施が、緊急を要するものであるときは、この限りでない。

4 前項の申請及び承認の手続については、第17条第2項、第3項、第5項及び第6項の規定を準用する。ただし、同条第5項中「修繕等」とあるのは「保存行為」と、同条第6項中「第1項の承認を受けた修繕等の工事後に、当該工事」とあるのは「第21条第3項の承認を受けた保存行為後に、当該保存行為」と読み替えるものとする。

5 第3項の規定に違反して保存行為を行った場合には、当該保存行為に要した費用は、当該保存行為を行った区分所有者が負担する。

6 理事長は、災害等の緊急時においては、総会又は理事会の決議によらずに、敷地及び共用部分等の必要な保存行為を行うことができる。

第21条関係 コメント

第21条関係

①  第1項及び第3項は、区分所有法第18条第1項ただし書において、保存行為は、各共有者がすることができると定められていることに対し、同条第2項に基づき、規約で別段の定めをするものである。

②  駐車場の管理は、管理組合がその責任と負担で行う。

③  バルコニー等の管理のうち、管理組合がその責任と負担において行わなければならないのは、計画修繕等である。

④  本条第1項ただし書の「通常の使用に伴う」保存行為とは、バルコニーの清掃や窓ガラスが割れた時の入替え等である。

⑤  バルコニー等の経年劣化への対応については、③のとおり管理組合がその責任と負担において、計画修繕として行うものである。
 ただし、バルコニー等の劣化であっても、長期修繕計画作成ガイドラインにおいて管理組合が行うものとされている修繕等の周期と比べ短い期間で発生したものであり、かつ、他のバルコニー等と比較して劣化の程度が顕著である場合には、特段の事情がない限りは、当該バルコニー等の専用使用権を有する者の「通常の使用に伴う」ものとして、その責任と負担において保存行為を行うものとする。なお、この場合であっても、結果として管理組合による計画修繕の中で劣化が解消されるのであれば、管理組合の負担で行われることとなる。

⑥  バルコニー等の破損が第三者による犯罪行為等によることが明らかである場合の保存行為の実施については、通常の使用に伴わないものであるため、管理組合がその責任と負担においてこれを行うものとする。ただし、同居人や賃借人等による破損については、「通常の使用に伴う」ものとして、当該バルコニー等の専用使用権を有する者がその責任と負担において保存行為を行うものとする。

⑦  第2項の対象となる設備としては、配管、配線等がある。配管の清掃等に要する費用については、第27条第三号の「共用設備の保守維持費」として管理費を充当することが可能であるが、配管の取替え等に要する費用のうち専有部分に係るものについては、各区分所有者が実費に応じて負担するものである。なお、共用部分の配管の取替えと専有部分の配管の取替えを同時に行うことにより、専有部分の配管の取替えを単独で行うよりも費用が軽減される場合には、これらについて一体的に工事を行うことも考えられる。その場合には、あらかじめ長期修繕計画において専有部分の配管の取替えについて記載し、その工事費用を修繕積立金から拠出することについて規約に規定するとともに、先行して工事を行った区分所有者への補償の有無等についても十分留意することが必要である。
 なお、第2項の規定は、区分所有法第 17 条第3項及び区分所有法第 18条第4項にいう規約の特別の定めに該当し、第2項中の「専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の保存行為等(区分所有法第 17 条第3項の「専有部分の保存行為等」をいう。以下同じ。)を共用部分の管理と一体として行う」ことは、第 47 条第3項第三号及び同条第4項第二号中の「敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等」に含まれる。

⑧  第3項ただし書は、例えば、台風等で住戸の窓ガラスが割れた場合に、専有部分への雨の吹き込みを防ぐため、割れたものと同様の仕様の窓ガラス に張り替えるというようなケースが該当する。また、第5項は、区分所有法第19条に基づき、規約で別段の定めをするものである。
 承認の申請先等は理事長であるが、承認、不承認の判断はあくまで理事会の決議によるものである(第54条第1項第五号参照)。

⑨  区分所有法第26条第1項では、敷地及び共用部分等の保存行為の実施が管理者(本標準管理規約では理事長)の権限として定められている。第6項では、災害等の緊急時における必要な保存行為について、理事長が単独で判断し実施できることを定めるものである。災害等の緊急時における必要な保存行為としては、共用部分等を維持するための緊急を要する行為又は共用部分等の損傷・滅失を防止して現状の維持を図るための比較的軽度の行為が該当する。後者の例としては、給水管・排水管の補修、共用部分等の被災箇所の点検、破損箇所の小修繕等が挙げられる。この場合に必要な支出については、第58条第6項及びコメント第58条関係⑤を参照のこと。

⑩  災害等の緊急時において、保存行為を超える応急的な修繕行為の実施が必要であるが、総会の開催が困難である場合には、理事会においてその実施を決定することができることとしている(第54条第1項第十五号及びコメ ント第54条関係①を参照。)。しかし、大規模な災害や突発的な被災では、理事会の開催も困難な場合があることから、そのような場合には、保存行為に限らず、応急的な修繕行為の実施まで理事長単独で判断し実施することができる旨を、規約において定めることも考えられる。更に、理事長をはじめとする役員が対応できない事態に備え、あらかじめ定められた方法により選任された区分所有者等の判断により保存行為や応急的な修繕行為を実施することができる旨を、規約において定めることも考えられる。なお、理事長等が単独で判断し実施することができる保存行為や応急的な修繕行為に要する費用の限度額について、あらかじめ定めておくことも考えられる。

⑪  第6項の災害等の緊急時における必要な保存行為の実施のほか、平時における専用使用権のない敷地又は共用部分等の保存行為について、理事会の承認を得て理事長が行えるとすることや、少額の保存行為であれば理事長に一任することを、規約において定めることも考えられる。その場合、理事長単独で判断し実施することができる保存行為に要する費用の限度額について、あらかじめ定めておくことも考えられる。

(窓ガラス等の改良)
第22条 共用部分のうち各住戸に附属する窓枠、窓ガラス、玄関扉その他の開口部に係る改良工事であって、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上等に資するものについては、管理組合がその責任と負担において、計画修繕としてこれを実施するものとする。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

2 区分所有者は、管理組合が前項の工事を速やかに実施できない場合には、あらかじめ理事長に申請して書面による承認を受けることにより、当該工事を当該区分所有者の責任と負担において実施することができる。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

2 区分所有者は、管理組合が前項の工事を速やかに実施できない場合には、あらかじめ理事長に申請して書面又は電磁的方法による承認を受けることにより、当該工事を当該区分所有者の責任と負担において実施することができる。

3 前項の申請及び承認の手続については、第17条第2項、第3項、第5項及び第6項の規定を準用する。ただし、同条第5項中「修繕等」とあるのは「第22条第2項の工事」と、同条第6項中「第1項の承認を受けた修繕等の工事」とあるのは「第22条第2項の承認を受けた工事」と読み替えるものとする。

第22条関係 コメント

第22条関係

① 窓枠、窓ガラス及び玄関扉(玄関扉にあっては、錠及び内部塗装部分を除く。以下「開口部」という。)については、第7条第2項第二号及び第三号において専有部分に含まれないこととされていること、専有部分に属さない「建物の部分」については、第8条に基づく別表第2において共用部分とされていることから、開口部は共用部分として扱うこととなる。

② また、区分所有法は、その形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更について、集会の普通決議により決することを定めている。

③ 第1項は、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上のため行われる開口部の改良工事については、原則として、他の共用部分と同様に計画修繕の対象とすべき旨を規定したものである。

④ 第2項は、開口部の改良工事については、治安上の問題を踏まえた防犯性能の向上や、結露から発生したカビやダニによるいわゆるシックハウス問題を改善するための断熱性の向上等、一棟全戸ではなく一部の住戸において緊急かつ重大な必要性が生じる場合もあり得ることに鑑み、計画修繕によりただちに開口部の改良を行うことが困難な場合には、専有部分の修繕等における手続と同様の手続により、各区分所有者の責任と負担において工事を行うことができるよう規定したものである。
 承認の申請先等は理事長であるが、承認、不承認の判断はあくまで理事会の決議によるものである(第54条第1項第五号参照)。

⑤ また、第2項及び第3項は、マンションでは通常個々の専有部分に係る開口部(共用部分)が形状や材質において大きく異なるような状況は考えられないことから、当該開口部の改良工事についてもその方法や材質・形状等に問題のないものは、施工の都度総会の決議を求めるまでもなく、専有部分の修繕等における手続と同様の手続により、各区分所有者の責任と負担において実施することを可能とする趣旨である。承認申請の対象範囲、審査する内容等の考え方については、別添2を参照されたい。

⑥ 「共用部分のうち各住戸に附属する窓枠、窓ガラス、玄関扉その他の開口部に係る改良工事であって、防犯、防音又は断熱等の住宅の性能の向上等に資するもの」の工事の具体例としては、防犯・防音・断熱性等により優れた複層ガラスやサッシ等への交換、既設のサッシへの内窓又は外窓の増設等が考えられる。

⑦ 本条の規定のほか、具体的な工事内容、区分所有者の遵守すべき事項等詳細については、細則に別途定めるものとする。その際、上述の別添2の内容についても、各マンションの実情に応じて、参考にするとともに、必要に応じて、専門的知識を有する者の意見を聴くことが望ましい。

⑧ 申請書及び承認書の様式は、専有部分の修繕に関する様式に準じて定めるものとする。

(必要箇所への立入り等)
第23条 前2条により管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、他の者が管理する専有部分若しくは専用使用部分への立入り又は自らこれに保存行為を実施することを請求することができる。

(必要箇所への立入り
第23条 前2条により管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、他の者が管理する専有部分又は若しくは専用使用部分への立入り又は自らこれに保存行為を実施することを請求することができる。

2 前項により立入り又は保存行為の実施を請求された者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

2 前項により立入り又は保存行為の実施を請求された者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

3 前項の場合において、正当な理由なく立入り又は保存行為の実施を拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。

3 前項の場合において、正当な理由なく立入り又は保存行為の実施を拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。

4 前3項の規定にかかわらず、理事長は、災害、事故等が発生した場合であって、緊急に他の者が管理する専有部分又は専用使用部分への立入り又は保存行為の実施をしなければ、共用部分等又は他の専有部分に対して物理的に又は機能上重大な影響を与えるおそれがあるときは、自らその専有部分又は専用使用部分に立ち入り、又は保存行為を実施することができる。この場合において、理事長は、委任した者にこれを行わせることもできる。

4 前3項の規定にかかわらず、理事長は、災害、事故等が発生した場合であって、緊急に立ち入らないと他の者が管理する専有部分又は専用使用部分への立入り又は保存行為の実施をしなければ、共用部分等又は他の専有部分に対して物理的に又は機能上重大な影響を与えるおそれがあるときは、自らその専有部分又は専用使用部分に自ら立ち入り、又は保存行為を実施することができる。この場合において、理事長は、委任した者に立ち入らせるこれを行わせることできる。

5 立入りをした者は、速やかに立入りをした箇所を原状に復さなければならない。

第23条関係 コメント

第23条関係

① 本条で想定される他の者が管理する専有部分又は専用使用部分への立入り又は保存行為の実施とは、ある区分所有者の専有部分内の配管から漏水が発生し、共用部分に被害が生じているような場合において、漏水発生元の専有部分に立ち入るとともに、漏水発生元の専有部分の区分所有者に代わって漏水箇所の補修を行う場合等が想定される。

② 第4項の緊急の立入り又は保存行為が認められるのは、災害時等における共用部分に係る緊急的な工事に伴い必要な場合や、専有部分における大規模な水漏れ等、そのまま放置すれば、他の専有部分や共用部分に対して物理的に又は機能上重大な影響を与えるおそれがある場合に限られるものである。

③ 第4項の規定の実効性を高めるため、管理組合が各住戸の合い鍵を預かっておくことを定めることも考えられるが、プライバシーの問題等があることから、各マンションの個別の事情を踏まえて検討する必要がある。

(損害保険契約の締結)
第24条 区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険、地震保険その他の損害保険の契約を締結することを承認する。

(損害保険契約の締結
第24条 区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険、地震保険その他の損害保険の契約を締結することを承認する。

 理事長は、前項の契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理する。

第24条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(保険金等の請求及び受領等)
第24条の2 理事長は、前条の契約に基づく保険金並びに敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金(以下「保険金等」という。)の請求及び受領について、区分所有者及び区分所有者であった者(以下「旧区分所有者」という。)を代理する。

(保険金等の請求及び受領等)
第24条の2
 理事長は、前条の契約に基づく保険金並びに敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金(以下「保険金等」という。)の請求及び受領について、区分所有者及び区分所有者であった者(以下「旧区分所有者」という。)を代理する。

2 理事長は、理事会の決議を経て、保険金等の請求及び受領に関し、区分所有者及び旧区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとることができる。

 理事長は、理事会の決議を経て、保険金等の請求及び受領に関し、区分所有者及び旧区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとることができる

3 保険金等の請求及び受領は、前2項の規定によらなければ、これを行うことができない。

 保険金等の請求及び受領は、前2項の規定によらなければ、これを行うことができない。

4 区分所有者は、区分所有権を譲渡した場合において、区分所有法第26条第2項の別段の意思表示を行わない。

 区分所有者は、区分所有権を譲渡した場合において、区分所有法第26条第2項の別段の意思表示を行わない。

5 保険金等は、これが生じた原因となる敷地及び共用部分等の瑕疵の修繕のために必要な費用に充当する。ただし、当該費用に充当してなお残余があるとき、敷地及び共用部分等の瑕疵の修繕を要しないとき、又は理事長が保険金等を受領した時に既に修繕を終えているときは、管理組合は、当該保険金等を第27条に定める費用に充当し、若しくは修繕積立金に組み入れ、又は既にした修繕のために費用を負担した者に対する償還に充てることができる。

 保険金等は、これが生じた原因となる敷地及び共用部分等の瑕疵の修繕のために必要な費用に充当する。ただし、当該費用に充当してなお残余があるとき、敷地及び共用部分等の瑕疵の修繕を要しないとき、又は理事長が保険金等を受領した時に既に修繕を終えているときは、管理組合は、当該保険金等を第27条に定める費用に充当し、若しくは修繕積立金に組み入れ、又は既にした修繕のために費用を負担した者に対する償還に充てることができる。

6 第1項及び第2項の規定に基づき区分所有者を相手方として敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求をする場合、理事長は、当該区分所有者に対し、違約金としての弁護士費用その他の諸費用を請求することができる。

 第1項及び第2項の規定に基づき区分所有者を相手方として敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求をする場合、理事長は、当該区分所有者に対し、違約金としての弁護士費用その他の諸費用を請求することができる。

7 前項の規定に基づき請求した弁護士費用その他の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

 前項の規定に基づき請求した弁護士費用その他の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

8 理事長は、第2項の規定に基づき区分所有者及び旧区分所有者のために原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者及び旧区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合において、第43条第2項及び第3項の規定は、区分所有者への通知について準用する。

 理事長は、第2項の規定に基づき区分所有者及び旧区分所有者のために原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者及び旧区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合において、第43条第2項及び第3項の規定は、区分所有者への通知について準用する。

第24条の2関係 コメント

第24条の2関係

① 本条は、令和7年の区分所有法改正により、共用部分等について生じた保険金等の請求及び受領について、管理者が、当該請求権を有する区分所有者だけでなく、当該請求権を有する旧区分所有者をも代理等することができることが明確化されたことを踏まえ、当該請求権の理事長による代理行使及び訴訟追行等についてのルールを定めたものであり、これに併せて、令和7年の標準管理規約改正前までの第24条第2項及び第67条第3項第二号の内容も本条に統合している。

② 第3項は、本来各区分所有者及び旧区分所有者に帰属するものである保険金等の請求権について、保険金等が共用部分等について生じたものであることを踏まえ、理事長による団体としての行使に一元化し、区分所有者及び旧区分所有者による個別行使を禁止するものである。理事長による一元行使をより十全なものとする観点から、さらに、区分所有者及び旧区分所有者は、保険金等の請求権について、第三者に譲渡(区分所有権の譲渡に伴う当該請求権の譲渡を除く。)し、担保権を設定し、又はその他の処分を行わない旨の規定を併せて置くことも考えられる(これによっても、第三者に規約の効力が及ばない以上、譲渡等の効力を否定することはできないが、このような譲渡等をした区分所有者等に対して規約違反を問うことができると考えられる。)。

③ 区分所有法第26条第2項では、旧区分所有者が「別段の意思表示」をした場合には、管理者は当該旧区分所有者を代理等することはできないこととされている。これは、保険金等の請求権を有する旧区分所有者を保護するものであるが、第3項において保険金等の請求権の理事長による行使の一元化を図り、各区分所有者及び旧区分所有者の個別行使を禁止していることを踏まえ、第4項において旧区分所有者による「別段の意思表示」についても禁止するものである。これにより、各区分所有者は、区分所有者でなくなった後も「別段の意思表示」をしてはならないという義務を負うこととなる。
 なお、このような定めが規約に置かれる前に区分所有権を譲渡し、既に区分所有者ではなくなっていた旧区分所有者に対しては、当該規約の効力は及ばない。

④ 理事長が区分所有者及び旧区分所有者を代理して保険金等を受領した場合には、本来、これを区分所有者及び旧区分所有者に引き渡す必要がある。しかし、保険金等は、共用部分等の瑕疵等により生じているものであり、理事長が一括してこの請求権を行使して受領した場合、その保険金等はその修繕を行うために用いることが予定されていると考えられる。第5項本文は、保険金等を上記の修繕費用に充当する旨の使途の定めを設けるものである。同項ただし書は、保険金等を受領した時点で既に修繕が終了しているケースや、そもそも修繕を要しないケース(不当利得による返還金は、瑕疵の存在を前提としていないため、修繕を要しない場合もあり得る。)もあり得ることを想定した規定であり、受領した保険金等を区分所有者及び旧区分所有者に分配することなく、団体として用いることを可能としている。

第2節 費用の負担

(管理費等)
第25条 区分所有者は、敷地及び共用部分等の管理に要する経費に充てるため、次の費用(以下「管理費等」という。)を管理組合に納入しなければならない。

一 管理費

二 修繕積立金

2 管理費等の額については、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出するものとする。

第25条関係 コメント

第25条関係

① 管理費等の負担割合を定めるに当たっては、使用頻度等は勘案しない。

② 管理費のうち、管理組合の運営に要する費用については、組合費として管理費とは分離して徴収することもできる。

③ 議決権割合の設定方法について、一戸一議決権(第46条関係②)や価値割合(第46条関係③)を採用する場合であっても、これとは別に管理費等の負担額については、第2項により、共用部分の共有持分に応じて算出することが考えられる。

④ なお、管理費等の徴収や、滞納があった場合の取扱い等については、第60条を参照のこと。

(承継人に対する債権の行使)
第26条 管理組合が管理費等について有する債権は、区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる。

第26条関係 コメント

第26条関係

以前は包括承継人についても記載していたが、包括承継人が債務を承継するのは当然であるため、削除した

(管理費)
第27条 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。

一 管理員人件費

二 公租公課

三 共用設備の保守維持費及び運転費

四 備品費、通信費その他の事務費

五 共用部分等に係る火災保険料、地震保険料その他の損害保険料

六 経常的な補修費

七 清掃費、消毒費及びごみ処理費

八 委託業務費

九 専門的知識を有する者の活用に要する費用

十 管理組合の運営に要する費用

十一 その他第32条に定める業務に要する費用(次条に規定する経費を除く。)

第27条関係 コメント

第27条関係

① 管理組合の運営に要する費用には役員活動費も含まれ、これについては一般の人件費等を勘案して定めるものとするが、役員は区分所有者全員の利益のために活動することに鑑み、適正な水準に設定することとする。なお、コメント第37条関係②を参照のこと。

② 平成28年の標準管理規約改正前までは、本条第十号に掲げる管理費の使途及び第32条の管理組合の業務として、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成(に要する費用)」が掲げられていた。これは、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資するコミュニティ形成について、マンションの管理という管理組合の目的の範囲内で行われることを前提に規定していたものである。しかしながら、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」との表現には、定義のあいまいさから拡大解釈の懸念があり、とりわけ、管理組合と自治会、町内会等とを混同することにより、自治会費を管理費として一体で徴収し自治会費を払っている事例や、自治会的な活動への管理費の支出をめぐる意見対立やトラブル等が生じている実態もあった。一方、管理組合による従来の活動の中でいわゆるコミュニティ活動と称して行われていたもののうち、例えば、マンションやその周辺における美化や清掃、景観形成、防災・防犯活動、生活ルールの調整等で、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされる活動は、それが区分所有法第3条に定める管理組合の目的である「建物並びにその敷地及び附属施設の管理」の範囲内で行われる限りにおいて可能である。
 以上を明確にするため、第十号及び第32条第十五号を削除するとともに、第32条第十二号を「マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務」と改めることとした。
 また、平成28年の標準管理規約改正前までは、第十二号に「その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用」が掲げられていたが、第32条に定める業務との関連が不明確であったことから、「その他第32条に定める業務に要する費用(次条に規定する経費を除く。)」と改めることとした。上述の第32条第十二号の業務に要する費用は、本号あるいは別の号の経費として支出することが可能である。

③ 管理組合は、区分所有法第3条に基づき、区分所有者全員で構成される強制加入の団体であり、居住者が任意加入する地縁団体である自治会、町内会等とは異なる性格の団体であることから、管理組合と自治会、町内会等との活動を混同することのないよう注意する必要がある。

  各居住者が各自の判断で自治会又は町内会等に加入する場合に支払うこととなる自治会費又は町内会費等は、地域住民相互の親睦や福祉、助け合い等を図るために居住者が任意に負担するものであり、マンションを維持・管理していくための費用である管理費等とは別のものである。自治会費又は町内会費等を管理費等と一体で徴収している場合には、以下の点に留意すべきである。

ア 自治会又は町内会等への加入を強制するものとならないようにすること。

イ 自治会又は町内会等への加入を希望しない者から自治会費又は町内会費等の徴収を行わないこと。

ウ 自治会費又は町内会費等を管理費とは区分経理すること。

エ 管理組合による自治会費又は町内会費等の代行徴収に係る負担について整理すること。

④ 上述のような管理組合の法的性質からすれば、マンションの管理に関わりのない活動を行うことは適切ではない。例えば、一部の者のみに対象が限定されるクラブやサークル活動経費、主として親睦を目的とする飲食の経費などは、マンションの管理業務の範囲を超え、マンション全体の資産価値向上等に資するとも言い難いため、区分所有者全員から強制徴収する管理費をそれらの費用に充てることは適切ではなく、管理費とは別に、参加者からの直接の支払や積立て等によって費用を賄うべきである。

(修繕積立金)
第28条 管理組合は、各区分所有者が納入する修繕積立金を積み立てるものとし、積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる。

一 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕

二 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕

三 敷地及び共用部分等の改良又は変更

三 敷地及び共用部分等の改良又は変更

四 建物の建替え、建物の更新、建物敷地売却、建物取壊し敷地売却又は取壊し(以下「マンション再生等」という。)に係る合意形成に必要となる事項の調査

四 建物の建替え及びマンション敷地売却、建物の更新、建物敷地売却、建物取壊し敷地売却又は取壊し(以下「建替え等」「マンション再生等」という。)に係る合意形成に必要となる事項の調査

五 修繕積立金の管理及び運用

 修繕積立金の管理及び運用

六 その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

 その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

 前項にかかわらず、区分所有法第62条第1項の建替え決議(以下「建替え決議」という。)又は建替えに関する区分所有者全員の合意の後であっても、マンションの建替え等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号。以下「円滑化法」という。)第9条のマンション建替組合の設立の認可又は円滑化法第45条のマンション建替事業の認可までの間において、建物の建替えに係る計画又は設計等に必要がある場合には、その経費に充当するため、管理組合は、修繕積立金から管理組合の消滅時に建替え不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度として、修繕積立金を取り崩すことができる。

 第1項にかかわらず、円滑化法第108条第1項のマンション敷地売却決議(以下「マンション敷地売却決議」という。)の後であっても、円滑化法第120条のマンション敷地売却組合の設立の認可までの間において、マンション敷地売却に係る計画等に必要がある場合には、その経費に充当するため、管理組合は、修繕積立金から管理組合の消滅時にマンション敷地売却不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度として、修繕積立金を取り崩すことができる。

2 前項にかかわらず、区分所有法第62条第1項の建替え決議、区分所有法第64条の5第1項の建物更新決議、区分所有法第64条の6第1項の建物敷地売却決議、区分所有法第64条の7第1項の建物取壊し敷地売却決議又は区分所有法第64条の8第1項の取壊し決議(以下「マンション再生等に係る決議」という。)を経て、マンションの再生等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号。以下「円滑化法」という。)第9条第1項のマンション再生組合の設立の認可、円滑化法第45条第1項に基づく事業の施行認可、円滑化法第113条第1項に基づくマンション等売却組合の設立の認可又は円滑化法第163条の6第1項に基づくマンション除却組合の設立の認可を得るまでの間においては、マンション再生等に係る決議の後であっても、その事業に係る計画又は設計等に必要がある場合には、管理組合は、その経費に充当するため、修繕積立金を取り崩すことができる。同様に、マンション再生等に係る区分所有者の全員の合意の後であっても、その事業に係る計画又は設計等に必要がある場合には、管理組合は、その経費に充当するため、修繕積立金を取り崩すことができる。ただし、取壊し以外のマンション再生等に係る計画又は設計等に必要な経費に充当するために修繕積立金を取り崩す場合は、管理組合の消滅時にその事業に参加しない区分所有者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度とする。

 前項にかかわらず、区分所有法第62条第1項の建替え決議、区分所有法第64条の5第1項の建物更新決議、区分所有法第64条の6第1項の建物敷地売却決議、区分所有法第64条の7第1項の建物取壊し敷地売却決議又は区分所有法第64条の8第1項の取壊し決議(以下「マンション再生等に係る決議」という。)を経て、マンションの再生等の円滑化に関する法律(平成14年法律第78号。以下「円滑化法」という。)第9条第1項のマンション再生組合の設立の認可、円滑化法第45条第1項に基づく事業の施行認可、円滑化法第113条第1項に基づくマンション等売却組合の設立の認可又は円滑化法第163条の6第1項に基づくマンション除却組合の設立の認可を得るまでの間においては、マンション再生等に係る決議の後であっても、その事業に係る計画又は設計等に必要がある場合には、管理組合は、その経費に充当するため、修繕積立金を取り崩すことができる。同様に、マンション再生等に係る区分所有者の全員の合意の後であっても、その事業に係る計画又は設計等に必要がある場合には、管理組合は、その経費に充当するため、修繕積立金を取り崩すことができる。ただし、取壊し以外のマンション再生等に係る計画又は設計等に必要な経費に充当するために修繕積立金を取り崩す場合は、管理組合の消滅時にその事業に参加しない区分所有者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度とする。

3 管理組合は、第1項各号の経費に充てるため借入れをしたときは、修繕積立金をもってその償還に充てることができる。

 管理組合は、第1項各号の経費に充てるため借入れをしたときは、修繕積立金をもってその償還に充てることができる。

4 修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない。

 修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない。

第28条関係 コメント

第28条関係

① 対象物件の経済的価値を適正に維持するためには、一定期間ごとに行う計画的な維持修繕工事が重要であるので、修繕積立金を必ず積み立てることとしたものである。

② 分譲会社が分譲時において将来の計画修繕に要する経費に充当していくため、一括して購入者より修繕積立基金として徴収している場合や、修繕時に、既存の修繕積立金の額が修繕費用に不足すること等から、一時負担金が区分所有者から徴収される場合があるが、これらについても修繕積立金として積み立てられ、区分経理されるべきものである。

③ 修繕積立金を取り崩すことができる事由として第1項第一号から第三号に掲げる「一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕」、「不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕」及び「敷地及び共用部分等の改良又は変更」には、実際の工事費用のほか、工事に係る計画立案、工事履歴等の調査、設計等の準備段階の費用も含まれる。

④ 第1項第五号に掲げる「修繕積立金の管理及び運用」に要する費用とは、修繕積立金を保管する銀行口座の残高証明書等の帳票発行手数料や、住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」等の金融商品を活用する際に必要となる保証料、修繕積立金を取り崩して実施した工事に関する諸費用(印紙税、工事代金を支払った際の振込手数料等)等を想定している。
 なお、修繕積立金の管理及び運用に要する費用については、修繕積立金の取崩しの対象として規定せず、管理費から支出することもできる。

⑤ 円滑化法に基づく再生組合によるマンション建替事業までのプロセスのうち、管理組合として、修繕・改修との比較等による建替えの必要性、建替えの構想について検討する検討段階及び各区分所有者の合意形成を図りながら、建替えの計画を本格的に検討する計画段階においては、管理組合が建替えの検討のため、調査を実施する。調査の主な内容は、再生マンションの設計概要、マンションの取壊し及び再生マンションの建築に要する費用の概算額やその費用分担、再生マンションの区分所有権の帰属に関する事項等である。

⑥ マンション建替事業におけるプロセスのうち、再生組合の設立段階においても、修繕積立金を取り崩すことのできる場合があることを定めたのが第2項である。

⑦ マンション建替事業におけるプロセスによらず、円滑化法第45条のマンション再生事業の認可に基づく建替え、又は区分所有者の全員合意に基づく任意の建替えを推進する場合であっても、必要に応じて、第1項及び第2項、又は第2項と同様の方法により、修繕積立金を取り崩すことは可能である。ただし、任意の組織に関しては、その設立時期について管理組合内で共通認識を得ておくことが必要である。

⑧ 円滑化法に基づくマンション建替事業を除くマンション再生事業、マンション等売却事業、マンション除却事業の場合にも、建替えの場合と同様に、第1項及び第2項に基づき、必要に応じて、修繕積立金を取り崩すことは可能である。

⑨ マンション再生等に係る合意形成に必要となる事項の調査に要する経費の支出は、各マンションの実態に応じて、管理費から支出する旨管理規約に規定することもできる。

⑩ 第1項第四号中の「建物の更新」とは、建物の構造上主要な部分の効用の維持又は回復(通常有すべき効用の確保を含む。)のために共用部分の形状を変更し、かつ、これに伴い全ての専有部分の形状、面積又は位置関係の変更をすること(いわゆる「一棟リノベーション」)を指すものである。

(使用料)
第29条 駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料(以下「使用料」という。)は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる。

第29条関係 コメント

第29条関係

機械式駐車場を有する場合は、その維持及び修繕に多額の費用を要することから、管理費及び修繕積立金とは区分して経理することもできる。

第6章 管理組合

第1節 組合員

(組合員の資格)
第30条 組合員の資格は、区分所有者となったときに取得し、区分所有者でなくなったときに喪失する。

第30条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(届出義務)
第31条 新たに組合員の資格を取得し、又は喪失した者は、直ちにその旨を書面により管理組合に届け出なければならない。

2 組合員は、前項で届け出た内容に変更がある場合には、直ちにその旨を書面により届け出なければならない。

(組合員名簿等の作成、保管)
第31条の2 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

(組合員名簿等の作成、保管)
第31条の2
 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

2 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

3 理事長は、第19条第3項又は前条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

 理事長は、第19条第3項又は前条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

4 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

(国内管理人)
第31条の3 組合員が国内管理人を選任した場合は、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面により理事長に届け出なければならない。

(国内管理人)
第31条の3
 組合員が国内管理人を選任した場合は、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面により理事長に届け出なければならない。

2 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面により届け出なければならない。

 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面により届け出なければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

(届出義務)
第31条 新たに組合員の資格を取得し、又は喪失した者は、直ちにその旨を書面又は電磁的方法により管理組合に届け出なければならない。

2 組合員は、前項で届け出た内容に変更がある場合には、直ちにその旨を書面又は電磁的方法により届け出なければならない。

(組合員名簿等の作成、保管)
第31条の2 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を、書面又は電磁的記録により作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

(組合員名簿等の作成、保管)
第31条の2
 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を、書面又は電磁的記録により作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

2 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付し、又は当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付し、又は当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

3 電磁的記録により作成された組合員名簿等の閲覧については、第49条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

 電磁的記録により作成された組合員名簿等の閲覧については、第49条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

4 理事長は、第19条第3項又は前条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

 理事長は、第19条第3項又は前条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

5 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

(国内管理人)
第31条の3 組合員が国内管理人を選任した場合は、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面又は電磁的方法により理事長に届け出なければならない。

(国内管理人)
第31条の3
 組合員が国内管理人を選任した場合は、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面又は電磁的方法により理事長に届け出なければならない。

2 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面又は電磁的方法により届け出なければならない。

 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面又は電磁的方法により届け出なければならない。

第31条関係 コメント

第31条関係

① 第1項の届出書の様式は、次のとおりとする。緊急連絡先は、氏名、届出者との関係及び電話番号等が考えられる。

区分所有権取得・喪失届出書

年  月  日

○○マンション管理組合
  理事長 ○○○○ 殿

○○マンションにおける区分所有権の取得及び喪失について、下記のとおり届け出ます。

1 対象住戸          ○○号室
2 区分所有権を取得した者
                氏名
                現に居住する住所
                電話番号
                緊急連絡先
3 区分所有権を喪失した者
                氏名
                住所(移転先)
4 区分所有権の変動の年月日    年  月  日
5 区分所有権の変動の原因

② 専有部分を第三者に譲渡等した場合のみならず、相続によって区分所有権を取得した場合においても、当該包括承継人は第1項の届出を提出する必要がある。なお、遺産分割協議に時間を要する場合などやむを得ない事情により直ちに届出を提出することができない場合には、管理組合の事務の円滑化の観点から、届出が行われるまでの当面の連絡先として、包括承継人の代表者等の連絡先を把握しておくことも考えられる。

③ 第2項の届出書の様式は、次のとおりとする。

住所等変更届出書

年  月  日

○○マンション管理組合
  理事長 ○○○○ 殿

届出内容に変更が生じたため、下記のとおり届け出ます。

1 組合員の住戸及び氏名
              ○○号室
              氏名
2 変更の内容(氏名、現に居住する住所、電話番号、緊急連絡先)
3 変更が生じた年月日   年  月  日

④ 第2項のほか、区分所有者が長期間不在にする場合も届出の規定を設けることは、区分所有者に連絡がつかない場合を未然に回避する観点から、有効である。
 なお、第2項及び上述の定めをした場合であっても、届出をしない区分所有者に対する総会招集手続については、第43条第2項ただし書又は第3項によることとなる。

第31条の2関係 コメント

第31条の2関係

① 組合員名簿のほか、設備点検等のために専有部分への立入り等を行う際の連絡先を把握するために、賃借人を含む現にマンションに居住している者の氏名や連絡先等を記載した居住者名簿を作成、保管することも定めている。
 また、居住者名簿の作成に当たっては、災害時における避難の支援や安否の確認等の円滑化の観点から、高齢者、障害者、乳幼児など災害時に自ら避難することが困難な者を事前に把握しておくことが望ましい。

② 組合員名簿等の閲覧等に際しては、組合員等のプライバシーに留意する必要がある。名簿に記載されている内容のうち、閲覧等の請求の理由に照らして不要と思われる項目については、開示しないことも可能である。

③ 組合員名簿等の閲覧等の請求をすることができる者を組合員に限定しているが、組合員以外の者から閲覧請求をされることを想定し、地域や各マンションの実態に応じて閲覧等を請求できる者の範囲を定めることも可能である。

④ 管理組合が個人情報取扱事業者に該当する場合は、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)第4章の規定に基づき個人情報を取り扱う必要がある。
 管理組合が名簿を作成するために組合員等の個人情報を取り扱うに当たっては、利用目的をできる限り特定しなければならず、また、個人情報を取得した場合は、あらかじめ利用目的を公表している場合等を除き、速やかに、利用目的を、本人に通知し、又は公表しなければならない。さらに、本人から直接書面により個人情報を取得する場合は、利用目的を明示しなければならないため、第19条第3項や第31条の届出の様式において、利用目的を記載しておくことが考えられる。
 加えて、①の災害時に自ら避難することが困難な者の情報は、個人情報保護法における要配慮個人情報に該当する場合があり、要配慮個人情報を取得する場合は、原則として、あらかじめ本人の同意を得ることが必要である。
 このほか、個人情報保護法については、「個人情報取扱事業者等に係るガイドライン・Q&A等」(個人情報保護委員会公表)を参照されたい。

⑤ 第4項では、第19条第3項又は第31条の届出に基づいて組合員名簿等の更新を行っていない場合でも、年に1回以上、名簿の内容に変更すべき箇所がないかなどを確認することを定めている。
 確認の方法としては、届出事項や名簿記載内容等に変更が発生した場合は第19条第3項又は第31条の届出を提出しなければならないことを総会やマンション内の掲示板において周知することや、名簿記載内容に変更が発生したことを理事長が把握した場合に第19条第3項又は第31条の届出の提出を求めること等により、名簿記載内容が最新の情報となっているかを確認すること等が考えられる。

⑥ 第31条の3の規定に基づき組合員が国内管理人を選任した場合、第67条の4の規定に基づき所有者不明専有部分管理人が選任された場合、第67条の5の規定に基づき管理不全専有部分管理人が選任された場合等、組合員に代わって専有部分を管理する者が選任されている場合は、組合員名簿における当該組合員に関する情報として、届出のあった内容を付記し、組合員に代わって専有部分を管理する者と円滑に連絡をとれるようにしておくことが望ましい。

第31条の3関係 コメント

第31条の3関係

① 組合員が国内に居住していない場合(法人にあっては、本店又は主たる事務所が国内に設けられていない場合)に、当該組合員に対し、管理規約の規定の中で国内管理人の選任を義務付けることも考えられる。国内管理人の選任を義務付ける場合の規約の例は次のとおり。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(国内管理人)
第31条の3 組合員は、日本国内に住所又は居所を有せず、又は有しないこととなる場合は、国内管理人を選任し、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面により理事長に届け出なければならない。

2 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面により届け出なければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

(国内管理人)
第31条の3 組合員は、日本国内に住所又は居所を有せず、又は有しないこととなる場合は、国内管理人を選任し、直ちにその旨並びに国内管理人の氏名又は名称及び住所又は居所を書面又は電磁的方法により理事長に届け出なければならない。

2 組合員は、前項の規定により届け出た国内管理人の選任を終了させた場合又は届け出た内容に変更があった場合には、直ちにその旨を書面又は電磁的方法により届け出なければならない。

② 第1項の届出書の様式は、次のとおりとする。

国内管理人の選任に関する届出書

年  月  日

○○マンション管理組合
  理事長 ○○○○ 殿

氏名  ○○○○

 私は、建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号)第6条の2に定める国内管理人を選任したので、下記のとおり届け出ます。

1 対象住戸 ○○号室

2 選任した国内管理人 商号又は名称
            氏名
            所在地又は住所
            電話番号
            緊急連絡先

3 国内管理人を選任した日  年 月 日

4 国内管理人に委任した権限

一 対象住戸専有部分の保存行為

二 対象住戸専有部分の性質を変えない範囲内の利用又は改良を目的とする行為

三 総会の招集の通知の受領

四 総会における議決権の行使

五 組合員が敷地及び共用部分等に関して管理組合若しくは他の組合員に対して負う債務又は本規約若しくは総会の決議に基づき管理組合若しくは他の組合員に対して負う管理費、修繕積立金等の債務の弁済 (※前五号の権限の他に国内管理人に委任した権限がある場合は、第六号以下に明記する。)

③ ②の届出書様式中、記4「国内管理人に委任した権限」第一号から第五号に掲げる事項は区分所有法で定められた権限であり、個別の委任契約によりこれらの権限の全部又は一部を削ることは認められない。一方で、組合員と国内管理人の委任契約により、これ以外の更なる権限を付与することも可能である。その場合は、付与した権限の内容を管理組合が把握できるよう、届出書にも記載することが求められる。なお、第五号に掲げる権限は、あくまで組合員の負う債務を弁済する権限に過ぎず、国内管理人自身が債務を弁済する義務を負うものではない。

第2節 管理組合の業務

(業務)
第32条 管理組合は、建物並びにその敷地及び附属施設の管理のため、次の各号に掲げる業務を行う。

一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条及び第48条において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理

二 組合管理部分の修繕

三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理

四 マンション再生等に係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務

四 建替えマンション再生等に係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務

五 適正化法第103条第1項に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理

六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等

七 共用部分等に係る火災保険、地震保険その他の損害保険に関する業務

八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為

九 敷地及び共用部分等の変更及び運営

十 修繕積立金の運用

十一 官公署、町内会等との渉外業務

十二 マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務

十三 広報及び連絡業務

十四 管理組合の消滅時における残余財産の清算

十五 その他建物並びにその敷地及び附属施設の管理に関する業務

第32条関係 コメント

第32条関係

① 建物を長期にわたって良好に維持・管理していくためには、一定の年数の経過ごとに計画的に修繕を行っていくことが必要であり、その対象となる建物の部分、修繕時期、必要となる費用等について、あらかじめ長期修繕計画として定め、区分所有者の間で合意しておくことは、円滑な修繕の実施のために重要である。

② 長期修繕計画の内容としては次のようなものが最低限必要である。

1 計画期間が30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とすること。

2 計画修繕の対象となる工事として外壁補修、屋上防水、給排水管取替え、窓及び玄関扉等の開口部の改良等が掲げられ、各部位ごとに修繕周期、工事金額等が定められているものであること。

3 全体の工事金額が定められたものであること。
また、長期修繕計画の内容については定期的な見直しをすることが必要である。

③ 長期修繕計画の作成又は変更及び修繕工事の実施の前提として、劣化診断(建物診断)を管理組合として併せて行う必要がある。

④ 長期修繕計画の作成又は変更に要する経費及び長期修繕計画の作成等のための劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、管理組合の財産状態等に応じて管理費又は修繕積立金のどちらからでもできる。
ただし、修繕工事の前提としての劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、修繕工事の一環としての経費であることから、原則として修繕積立金から取り崩すこととなる。

⑤ 管理組合が管理すべき設計図書は、適正化法第103条第1項に基づいて宅地建物取引業者から交付される竣工時の付近見取図、配置図、仕様書(仕上げ表を含む。)、各階平面図、2面以上の立面図、断面図又は矩計図、基礎伏図、各階床伏図、小屋伏図、構造詳細図及び構造計算書である。ただし、同条は、適正化法の施行(平成13年8月1日)前に建設工事が完了した建物の分譲については適用されないこととなっており、これに該当するマンションには上述の図書が交付されていない場合もある。
 他方、建物の修繕に有用な書類としては、上述以外の設計関係書類(数量調書、竣工地積測量図等)、特定行政庁関係書類(建築確認通知書、日影協定書等)、消防関係書類、給排水設備図や電気設備図、機械関係設備施設の関係書類、売買契約書関係書類等がある。
 このような各マンションの実態に応じて、具体的な図書を規約に記載することが望ましい。

⑥ 修繕等の履歴情報とは、大規模修繕工事、計画修繕工事及び設備改修工事等の修繕の時期、箇所、費用及び工事施工者等や、設備の保守点検、建築基準法第12条第1項及び第3項の特定建築物等の定期調査報告及び建築設備(昇降機を含む。)の定期検査報告、消防法第8条の2の2の防火対象物定期点検報告等の法定点検、耐震診断結果、石綿使用調査結果など、維持管理の情報であり、整理して後に参照できるよう管理しておくことが今後の修繕等を適切に実施するためにも有効な情報である。

⑦ 管理組合が管理する書類等として、第三号に掲げる長期修繕計画書、第五号及び⑤に掲げる設計図書等、第六号及び⑥に掲げる修繕等の履歴情報が挙げられるが、具体的な保管や閲覧については、第64条第2項で規定するとおり、理事長の責任により行うこととする。その他に、理事長が保管する書類等としては、第31条の2第1項で定める組合員名簿等、第49条第3項で定める総会議事録、第49条の2で定める総会資料、第53条第4項の規定に基づき準用される第49条第3項で定める理事会議事録、第53条第5項の規定に基づき準用される第49条の2で定める理事会資料、第64条及び第64条関係コメントに掲げる帳票類等、第72条で定める規約原本等が挙げられる。
 このうち、総会議事録及び規約原本の保管は、区分所有法により管理者が保管することとされているものであり、この標準管理規約では理事長を管理者としていることから理事長が保管することとしている。

⑧ 平成28年の標準管理規約改正前までは、第十五号に定める管理組合の業務として、「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」が掲げられていたが、「コミュニティ」という用語の概念のあいまいさから拡大解釈の懸念があり、とりわけ、管理組合と自治会、町内会等とを混同することにより、自治会的な活動への管理費の支出をめぐる意見対立やトラブル等が生じている実態もあった。一方、管理組合による従来の活動の中でいわゆるコミュニティ活動と称して行われていたもののうち、例えば、マンションやその周辺における美化や清掃、景観形成、防災・防犯活動、生活ルールの調整等で、その経費に見合ったマンションの資産価値の向上がもたらされる活動は、それが区分所有法第3条に定める管理組合の目的である「建物並びにその敷地及び附属施設の管理」の範囲内で行われる限りにおいて可能である。なお、これに該当しない活動であっても、管理組合の役員等である者が個人の資格で参画することは可能である。
 以上を明確にするため、区分所有法第3条を引用し、第32条本文に「建物並びにその敷地及び附属施設の管理のため」を加え、第十五号を削除し、併せて、周辺と一体となって行われる各業務を再整理することとし、それまで第十二号に掲げていた「風紀、秩序及び安全の維持に関する業務」、第十三号に掲げていた「防災に関する業務」及び「居住環境の維持及び向上に関する業務」を、新たに第十二号において「マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務」と規定することとした。なお、改正の趣旨等の詳細については、第27条関係②~④を参照のこと。

⑨ 第十二号に掲げる「マンション及び周辺の風紀、秩序及び安全の維持、防災並びに居住環境の維持及び向上に関する業務」のうち、「防災に関する業務」とは、平時から管理組合や区分所有者において進めるべき防災対策の取組である防災マニュアルの作成・周知、防災訓練の実施、防災情報の収集・周知、防災用名簿の作成、防災物資等の備蓄等が考えられる。なお、これらの取組については、管理組合が担うのではなく、別に防災活動に取り組む組織を結成した上で、その組織が主導して取り組むことも考えられる。

⑩ マンション内で健康の維持に重大な影響を及ぼすとされる感染症等の発生を把握した場合は、管理組合は、行政からの指示や情報を踏まえて対応することが望ましい。
 また、マンションにおいて、区分所有者等にひとり歩き等の認知症の兆候がみられ、区分所有者等の共同生活や共用部分等の管理に支障を及ぼすおそれがあると認められる事案が発生した場合は、管理組合は、区分所有者等の緊急連絡先を把握している場合には当該緊急連絡先に連絡し、緊急連絡先を把握していない場合や緊急連絡先へ連絡しても状況が進展しない場合等は、地域包括支援センター等へ相談を行うことが望ましい。

⑪ マンション再生等により消滅する管理組合は、管理費や修繕積立金等の残余財産を清算する必要がある。なお、清算の方法については、各マンションの実態に応じて規定を整備しておくことが望ましい。

〔※マンションの居住人数が一定規模以上の場合に規定〕

〔※マンションの居住人数が一定規模以上の場合に規定〕

(防火管理者)
第32条の2 理事長は、防火上必要な業務を行わせるため、防火管理者を選任し、消防署に届け出なければならない。

(防火管理者)
第32条の2
 理事長は、防火上必要な業務を行わせるため、防火管理者を選任し、消防署に届け出なければならない。

2 防火管理者は、主に次の各号に掲げる防火管理上必要な業務について、消防計画を作成し、消防署に届け出るほか、当該消防計画に基づいた業務を行う。

 防火管理者は、主に次の各号に掲げる防火管理上必要な業務について、消防計画を作成し、消防署に届け出るほか、当該消防計画に基づいた業務を行う。

一 消火、通報及び避難の訓練の実施

 消火、通報及び避難の訓練の実施

二 避難経路の確保及び点検

 避難経路の確保及び点検

三 消防用設備等の設置状況の確認及び点検

 消防用設備等の設置状況の確認及び点検

3 理事長は、前項の業務において防火管理者が改善を申し入れたときは、必要な措置を講じなければならない。

 理事長は、前項の業務において防火管理者が改善を申し入れたときは、必要な措置を講じなければならない。

第32条の2関係 コメント

第32条の2関係

① 消防法(昭和23年法律第186号)第8条の規定により、居住者数が50人(消防法施行令別表第1 16項イに該当する場合は30人。なお、同表に掲げる6項ロ(有料老人ホームなど)を含む16項イに該当する場合は、10人)以上ある集合住宅において、建物の管理権原者に防火管理者の選任が義務付けられていることに鑑み、本条の規定を確認的に設けたものである。

② 防火管理者の選任に当たっては、その要件として、消防法施行令第3条において「防火管理業務を適切に遂行することができる管理的、監督的地位にあるもの」であること及び防火管理上必要な知識・技能を有していることが求められる。

③ 防火管理上必要な知識・技能を有することについては、消防が実施する防火管理講習の修了者のほか、消防法施行令第3条第1項第一号ロからニまでに掲げる防火管理者として必要な学識経験を有する者がこれに該当する。

④ 消防法第8条の2の規定どおり、高層建築物(高さ31メートルを超える建築物をいう。)その他政令で定める防火対象物で、その管理について権原が分かれている防火対象物では、防火管理者の他に防火対象物の全体について防火管理上必要な業務を統括する防火管理者の選任が必要である。

(業務の委託等)
第33条 管理組合は、第32条に定める業務の全部又は一部を、マンション管理業者(適正化法第2条第八号の「マンション管理業者」をいう。)等第三者に委託し、又は請け負わせて執行することができる。

(業務の委託等)
第33条 管理組合は、前条第32条に定める業務の全部又は一部を、マンション管理業者(適正化法第2条第八号の「マンション管理業者」をいう。)等第三者に委託し、又は請け負わせて執行することができる。

第33条関係 コメント

第33条関係

第三者に委託する場合は、マンション標準管理委託契約書による。

(専門的知識を有する者の活用)
第34条 管理組合は、マンション管理士(適正化法第2条第五号の「マンション管理士」をいう。)その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者に対し、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、相談したり、助言、指導その他の援助を求めたりすることができる。

第34条関係 コメント

第33条及び第34条関係

① マンションは一つの建物を多くの人が区分して所有するという形態ゆえ、利用形態の混在による権利・利用関係の複雑さ、建物構造上の技術的判断の難しさなどを踏まえ、建物を維持していく上で区分所有者間の合意形成を進めることが必要である。
 このような中で、マンションを適切に維持、管理していくためには、法律や建築技術等の専門的知識が必要となることから、管理組合は、マンション管理業者等第三者に管理事務を委託したり、マンション管理士その他マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者に対し、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、相談したり、助言、指導その他の援助を求めたりするなど、専門的分野にも適切に対応しつつ、マンション管理を適正に進めることが求められる。
 なお、外部の専門家が直接管理組合の運営に携わる場合の考え方については、全般関係③、別添1等を参照のこと。

② 管理組合が支援を受けることが有用な専門的知識を有する者としては、マンション管理士のほか、マンションの権利・利用関係や建築技術に関する専門家である、弁護士、司法書士、建築士、行政書士、公認会計士、税理士等の国家資格取得者や、区分所有管理士、マンションリフォームマネジャー等の民間資格取得者などが考えられる。

③ 専門的知識を有する者の活用の具体例としては、管理組合は、専門的知識を有する者に、管理規約改正原案の作成、管理組合における合意形成の調整に対する援助、建物や設備の劣化診断、安全性診断の実施の必要性についての助言、診断項目、内容の整理等を依頼することが考えられる。

第3節 役員

(役員)
第35条 管理組合に次の役員を置く。

一 理事長

二 副理事長 ○名

三 会計担当理事 ○名

四 理事(理事長、副理事長、会計担当理事を含む。以下同じ。) ○名

五 監事 ○名

2 理事及び監事は、総会の決議によって、組合員のうちから選任し、又は解任する。

3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事のうちから選任し、又は解任する。

外部専門家を役員として選任できることとする場合

2 理事及び監事は、総会の決議によって、選任し、又は解任する。

3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事会の決議によって、理事のうちから選任し、又は解任する。

4 組合員以外の者から理事又は監事を選任する場合の選任方法については細則で定める。

第35条関係 コメント

第35条関係

① 管理組合は、建物、敷地等の管理を行うために区分所有者全員で構成される団体であることを踏まえ、役員の資格要件を、当該マンションへの居住の有無に関わりなく区分所有者であるという点に着目して、「組合員」としているが、②、③で示すように、それぞれのマンションにおける実態に応じて資格要件を定めることもできる。

② 全般関係③で示したとおり、必要に応じて、マンション管理に係る専門知識を有する外部の専門家の選任も可能とするように当該要件を外すことも考えられる。この場合においては、「外部専門家を役員として選任できることとする場合」の第4項のように、選任方法について細則で定める旨の規定を置くことが考えられる。この場合の専門家としては、マンション管理士のほか弁護士、建築士などで、一定の専門的知見を有する者が想定され、当該マンションの管理上の課題等に応じて適切な専門家を選任することが重要である。

③ 平成23年の標準管理規約の改正前までの役員の資格要件である「○○マンションに現に居住する組合員」とするなど、居住要件を加えることも考えられる。

④ 管理組合の役員の担い手不足に対応するため、理事の負担感を軽減する観点から、理事の家族又は親族が組合員の理事本人に代わって理事会に出席することを認めることも考えられる。詳細は第53条関係コメントを参照のこと。

⑤ 理事の員数については次の数を参考とする。

1 おおむね10~15戸につき1名選出するものとする。

2 員数の範囲は、最低3名程度、最高20名程度とし、○~○名という枠により定めることもできる。

⑥ 200戸を超え、役員数が20名を超えるような大規模マンションでは、理事会のみで、実質的検討を行うのが難しくなるので、理事会の中に部会を設け、各部会に理事会の業務を分担して、実質的な検討を行うような、複層的な組織構成、役員の体制を検討する必要がある。
 この場合、理事会の運営方針を決めるため、理事長、副理事長(各部の部長と兼任するような組織構成が望ましい。)による幹部会を設けることも有効である。なお、理事会運営細則を別途定め、部会を設ける場合は、理事会の決議事項につき決定するのは、あくまで、理事全員による理事会であることを明確にする必要がある。

⑦ 本標準管理規約における管理組合は、権利能力なき社団であることを想定しているが(コメント第6条関係参照)、役員として意思決定を行えるのは自然人であり、法人そのものは役員になることができないと解すべきである。したがって、法人が区分所有する専有部分があるマンションにおいて、法人関係者が役員になる場合には、管理組合役員の任務に当たることを当該法人の職務命令として受けた者等を選任することが一般的に想定される。外部専門家として役員を選任する場合であって、法人、団体等から派遣を受けるときも、同様に、当該法人、団体等から指定された者(自然人)を選任することが一般的に想定される。なお、法人の役職員が役員になった場合においては、特に利益相反取引について注意が必要である(第37条の2関係参照)。

⑧ 第4項の選任方法に関する細則の内容としては、選任の対象となる外部の専門家の要件や選任の具体的な手続等を想定している。なお、⑨及び第36条の2関係②について併せて参照のこと。

⑨ 外部の専門家を役員として選任する場合には、その者が期待された能力等を発揮して管理の適正化、財産的価値の最大化を実現しているか監視・監督する仕組みが必要である。このための一方策として、法人・団体から外部の専門家の派遣を受ける場合には、派遣元の法人・団体等による報告徴収や業務監査又は外部監査が行われることを選任の要件として、第4項の細則において定めることが考えられる。

⑩ 役員は、マンションの敷地、共用部分等や管理費、修繕積立金といった組合員の共有の財産を管理し、管理業者との業務委託や修繕工事の工事請負契約といった多額の発注、契約に関する管理組合としての意思決定に直接的に関与することが想定される。そのため、部外者が役員になりすまし、役員の業務の適正な実施を妨害した場合、管理組合が多額の損害を被るおそれがあることから、そうした事態を防止するためには、役員候補者の本人確認を適切に実施することが有効と考えられる。
 具体的には、マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等の顔写真付きの身分証明書の提示を求める等の方法により本人確認を行うことが考えられる。
 また、②に示すように、マンション管理に係る専門知識を有する外部の専門家を選任する場合は、顔写真付きの身分証明書に加え、専門家の資格に係る身分証明書の提示を求めることが考えられる。

(役員の任期)

第36条 役員の任期は○年とする。ただし、再任を妨げない。

2 補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 任期の満了又は辞任によって退任する役員は、後任の役員が就任するまでの間引き続きその職務を行う。

4 役員が組合員でなくなった場合には、その役員はその地位を失う。

外部専門家を役員として選任できることとする場合

4 選任(再任を除く。)の時に組合員であった役員が組合員でなくなった場合には、その役員はその地位を失う。

第36条関係 コメント

第36条関係

① 役員の任期については、組合の実情に応じて1~2年で設定することとし、選任に当たっては、その就任日及び任期の期限を明確にする。

② 業務の継続性を重視すれば、役員は半数改選とするのもよい。この場合には、役員の任期は2年とする。

③ 第4項は、組合員から選任された役員が組合員でなくなった場合の役員の地位についての規定である。第35条第2項において組合員要件を外した場合には、「外部専門家を役員として選任できることとする場合」のような規定とすべきである。それは、例えば、外部の専門家として選任された役員は、専門家としての地位に着目して役員に選任されたものであるから、当該役員が役員に選任された後に組合員となった場合にまで、組合員でなくなれば当然に役員としての地位も失うとするのは相当でないためである。

④ 役員が任期途中で欠けた場合、総会の決議により新たな役員を選任することが可能であるが、外部の専門家の役員就任の可能性や災害時等緊急時の迅速な対応の必要性を踏まえると、規約において、あらかじめ補欠を定めておくことができる旨規定するなど、補欠の役員の選任方法について定めておくことが望ましい。また、組合員である役員が転出、死亡その他の事情により任期途中で欠けた場合には、組合員から補欠の役員を理事会の決議で選任することができると、規約に規定することもできる。
 なお、理事や監事の員数を、○~○名という枠により定めている場合には、その下限の員数を満たさなくなったときに、補欠を選任することが必要となる。

(役員の欠格条項)
第36条の2 次の各号のいずれかに該当する者は、役員となることができない。

一 破産者で復権を得ない者

一 精神の機能の障害により役員の職務を適正に執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者又は破産者で復権を得ない者

二 拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

二 禁錮拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

三 暴力団員等(暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者をいう。)

第36条の2関係 コメント

第36条の2関係

① 選択肢として、役員の資格を組合員に限定することを改め外部の専門家を役員に選任することができるようにしたことを踏まえ、役員の欠格条項を定めるものである。なお、暴力団員等の範囲については、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)を参考にした。

② 外部の専門家からの役員の選任について、第35条第4項として細則で選任方法を定めることとする場合、本条に定めるほか、細則において、次のような役員の欠格条項を定めることとする。

ア 個人の専門家の場合

・ マンション管理に関する各分野の専門的知識を有する者から役員を選任しようとする場合にあっては、マンション管理士の登録の取消し又は当該分野に係る資格についてこれと同様の処分を受けた者

イ 法人から専門家の派遣を受ける場合(アに該当する者に加えて)次のいずれかに該当する法人から派遣される役職員は、外部専門家として役員となることができない。

・ 銀行取引停止処分を受けている法人

・ マンション管理業者の登録の取消しを受けた法人

(役員の誠実義務等)
第37条 役員は、法令、規約及び使用細則その他細則(以下「使用細則等」という。)並びに総会及び理事会の決議に従い、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとする。

2 役員は、別に定めるところにより、役員としての活動に応ずる必要経費の支払と報酬を受けることができる。

第37条関係 コメント

第37条関係

(第1項関係)

① 役員は、管理組合の財産の毀損の防止及びそのために必要な措置を講じるよう努めるものとする。特に、外部の専門家の役員就任に当たっては、判断・執行の誤りによる財産毀損に係る賠償責任保険への加入に努め、保険限度額の充実等にも努めるべきである。さらに、故意・重過失による財産毀損は、保険の対象外のため、財産的基礎の充実による自社(者)補償や積立て等による団体補償の検討等にも取り組むよう努めるべきである。

(第2項関係)

② マンションの高経年化、区分所有者の高齢化、住戸の賃貸化・空室化等の進行による管理の困難化やマンションの高層化・大規模化等による管理の高度化・複雑化が進んでおり、マンションの円滑な管理のために、外部の専門家の役員就任も考えられるところである。この場合、当該役員に対して、必要経費とは別に、理事会での協議・意見交換の参画等に伴う負担と、実際の業務の困難性や専門的技能・能力等による寄与などを総合的に考慮して、報酬を支払うことも考えられる。その際、理事会の議事録の閲覧(第53条第4項)の活用等により、役員の業務の状況を適切に認知・確認することが望ましい。

(利益相反取引の防止)
第37条の2 役員は、次に掲げる場合には、理事会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。

一 役員が自己又は第三者のために管理組合と取引をしようとするとき。

二 管理組合が役員以外の者との間において管理組合と当該役員との利益が相反する取引をしようとするとき。

第37条の2関係 コメント

第37条の2関係

役員は、マンションの資産価値の保全に努めなければならず、管理組合の利益を犠牲にして自己又は第三者の利益を図ることがあってはならない。とりわけ、外部の専門家の役員就任を可能とする選択肢を設けたことに伴い、このようなおそれのある取引に対する規制の必要性が高くなっている。そこで、役員が、利益相反取引(直接取引又は間接取引)を行おうとする場合には、理事会で当該取引につき重要な事実を開示し、承認を受けなければならないことを定めるものである。
 なお、同様の趣旨により、理事会の決議に特別の利害関係を有する理事は、その議決に加わることができない旨を規定する(第53条第3項)とともに、管理組合と理事長との利益が相反する事項については、監事又は当該理事以外の理事が管理組合を代表する旨を規定する(第38条第6項)こととしている。

(理事長)
第38条 理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括するほか、次の各号に掲げる業務を遂行する。

一 規約、使用細則等又は総会若しくは理事会の決議により、理事長の職務として定められた事項

二 理事会の承認を得て、職員を採用し、又は解雇すること。

2 理事長は、区分所有法に定める管理者とする。

3 理事長は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

4 理事長は、○か月に1回以上、職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。

5 理事長は、理事会の承認を受けて、他の理事に、その職務の一部を委任することができる。

6 管理組合と理事長との利益が相反する事項については、理事長は、代表権を有しない。この場合においては、監事又は理事長以外の理事が管理組合を代表する。

第38条関係 コメント

第38条関係

① 例えば植栽による日照障害などの日常生活のトラブルの対応において、日照障害における植栽の伐採などの重要な問題に関しては総会の決議により決定することが望ましい。

② 第3項について、WEB会議システム等を用いて開催する通常総会において、理事長が当該システム等を用いて出席し報告を行うことも可能であるが、WEB会議システム等を用いない場合と同様に、各組合員からの質疑への応答等について適切に対応する必要があることに留意すべきである。

③ 第4項は、理事長が職務の執行の状況を理事会に定期的に(例えば、「3か月に1回以上」等)報告すべき旨を定めたものである。なお、WEB会議システム等を用いて開催する理事会において、理事長が当該システム等を用いて出席し報告を行うことも可能であるが、WEB会議システム等を用いない場合と同様に、各理事からの質疑への応答等について適切に対応する必要があることに留意すべきである。

④ 第6項については、第37条の2関係を参照のこと。

(副理事長)
第39条 副理事長は、理事長を補佐し、理事長に事故があるときは、その職務を代理し、理事長が欠けたときは、その職務を行う。

第39条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(理事)
第40条 理事は、理事会を構成し、理事会の定めるところに従い、管理組合の業務を担当する。

2 理事は、管理組合に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに、当該事実を監事に報告しなければならない。

3 会計担当理事は、管理費等の収納、保管、運用、支出等の会計業務を行う。

第40条関係 コメント

第40条関係

(第2項関係)
理事が、管理組合に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見した場合、その事実を監事に報告する義務を課すことで、監事による監査の実施を容易にするために規定したものである。

(監事)
第41条 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。

2 監事は、いつでも、理事及び第38条第1項第二号に規定する職員に対して業務の報告を求め、又は業務及び財産の状況の調査をすることができる。

3 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

4 監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。

5 監事は、理事が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令、規約、使用細則等、総会の決議若しくは理事会の決議に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を理事会に報告しなければならない。

6 監事は、前項に規定する場合において、必要があると認めるときは、理事長に対し、理事会の招集を請求することができる。

7 前項の規定による請求があった日から5日以内に、その請求があった日から2週間以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合は、その請求をした監事は、理事会を招集することができる。

第41条関係 コメント

第41条関係

① 第1項では、監事の基本的な職務内容について定める。これには、理事が総会に提出しようとする議案を調査し、その調査の結果、法令又は規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときの総会への報告が含まれる。なお、監事が第1項の監査を行う際には、電磁的記録により作成されている書類を、必要に応じて遠隔地からも電磁的方法により監査することが想定される。また、第2項は、第1項の規定を受けて、具体的な報告請求権と調査権について定めるものである。

② 第4項は、従来「できる規定」として定めていたものであるが、監事による監査機能の強化のため、理事会への出席義務を課すとともに、必要があるときは、意見を述べなければならないとしたものである。ただし、理事会は第52条に規定する招集手続を経た上で、第53条第1項の要件を満たせば開くことが可能であり、監事が出席しなかったことは、理事会における決議等の有効性には影響しない。

③ 第5項により監事から理事会への報告が行われた場合には、理事会は、当該事実について検討することが必要である。第5項に定める報告義務を履行するために必要な場合には、監事は、理事長に対し、理事会の招集を請求することができる旨を定めたのが、第6項である。さらに、第7項で、理事会の確実な開催を確保することとしている。

第4節 総会

(総会)
第42条 管理組合の総会は、総組合員で組織する。

2 総会は、通常総会及び臨時総会とし、区分所有法に定める集会とする。

3 理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。

4 理事長は、必要と認める場合には、理事会の決議を経て、いつでも臨時総会を招集することができる。

5 総会の議長は、理事長が務める。

第42条関係 コメント

第42条関係

(第3項関係)
災害又は感染症の感染拡大等への対応として、WEB会議システム等を用いて会議を開催することも考えられるが、やむを得ない場合においては、通常総会を必ずしも「新会計年度開始以後2か月以内」に招集する必要はなく、これらの状況が解消された後、遅滞なく招集すれば足りると考えられる。

(第5項関係)
総会において、議長を選任する旨の定めをすることもできる。

(招集手続)
第43条 総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の2週間前(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは2か月前)までに、会議の日時、場所(WEB会議システム等を用いて会議を開催するときは、その開催方法)、目的及び議案の要領を示して、組合員に通知を発しなければならない。

(招集手続)
第43条 総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の2週間前(会議の目的が建替え決議又はマンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議であるときは2か月前)までに、会議の日時、場所(WEB会議システム等を用いて会議を開催するときは、その開催方法)及び、目的及び議案の要領を示して、組合員に通知を発しなければならない。

2 前項の通知は、管理組合に対し組合員が届出をしたあて先に発するものとする。ただし、その届出のない組合員に対しては、対象物件内の専有部分の所在地あてに発するものとし、組合員から第31条の3第1項の届出があったときは、その届出がされた国内管理人あてに、第67条の4第3項の届出があったときは、その届出がされた所有者不明専有部分管理人あてに発するものとする。

2 前項の通知は、管理組合に対し組合員が届出をしたあて先に発するものとする。ただし、その届出のない組合員に対しては、対象物件内の専有部分の所在地あてに発するものとする。し、組合員から第31条の3第1項の届出があったときは、その届出がされた国内管理人あてに、第67条の4第3項の届出があったときは、その届出がされた所有者不明専有部分管理人あてに発するものとする。

3 第1項の通知は、対象物件内に居住する組合員及び前項の届出のない組合員に対しては、その内容を所定の掲示場所に掲示することをもって、これに代えることができる。

 第1項の通知をする場合において、会議の目的が第47条第3項第一号、第二号若しくは第四号に掲げる事項の決議又は建替え決議若しくはマンション敷地売却決議であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。

4 会議の目的が敷地及び共用部分等の変更又はこれに伴って必要となる専有部分の保存行為等の実施に係る決議である場合において、区分所有法第17条第5項の規定に基づき、第47条第4項の規定により議事を決しようとするときは、第1項に定める事項のほか、その旨及び同条第4項第一号イ又はロに該当する理由をも通知しなければならない。

 会議の目的が敷地及び共用部分等の変更又はこれに伴って必要となる専有部分の保存行為等の実施に係る決議である場合において、区分所有法第17条第5項の規定に基づき、第47条第4項の規定により議事を決しようとするときは、第1項に定める事項のほか、その旨及び同条第4項第一号イ又はロに該当する理由をも通知しなければならない。

5 会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは、第1項に定める事項のほか、次の事項をも通知しなければならない。

5 会議の目的が建替え決議マンション再生等に係る決議であるときは、前項第1項に定める議案の要領事項のほか、次の事項を通知しなければならない。

一 マンション再生等を必要とする理由

一 建替えマンション再生等を必要とする理由

二 マンション再生等をしないこととした場合における当該建物の効用の維持及び回復(建物が通常有すべき効用の確保を含む。)をするのに要する費用の額及びその内訳

二 建物の建替えマンション再生等をしないこととした場合における当該建物の効用の維持及び回復(建物が通常有すべき効用の確保を含む。)をするのに要する費用の額及びその内訳

三 建物の修繕に関する計画が定められているときは、当該計画の内容

四 建物につき修繕積立金として積み立てられている金額

五 建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当し、第47条第5項ただし書又は第6項ただし書の規定により決議を行おうとするときは、その旨及びその事由

 建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当し、第47条第5項ただし書又は第6項ただし書の規定により決議を行おうとするときは、その旨及びその事由

 会議の目的がマンション敷地売却決議であるときは、第4項に定める議案の要領のほか、次の事項を通知しなければならない。

 売却を必要とする理由

 次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める事項

 マンションが円滑化法第102条第2項第一号に該当するとして同条第1項の認定(以下「特定要除却認定」という。)を受けている場合

次に掲げる事項

(1) 建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第2条第2項に規定する耐震改修又はマンションの建替えをしない理由

(2) (1)の耐震改修に要する費用の概算額

ロ マンションが円滑化法第102条第2項第二号に該当するとして特定要除却認定を受けている場合

次に掲げる事項

(1) 火災に対する安全性の向上を目的とした改修又はマンションの建替えをしない理由

(2) (1)の改修に要する費用の概算額

 マンションが円滑化法第102条第2項第三号に該当するとして特定要除却認定を受けている場合

次に掲げる事項

(1) 外壁等の剝離及び落下の防止を目的とした改修又はマンションの建替えをしない理由

(2) (1)の改修に要する費用の概算額

6 マンション再生等に係る決議を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1か月前までに、当該招集の際に通知すべき事項について組合員に対し説明を行うための説明会を開催しなければならない。

 建替え決議又はマンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1か月前までに、当該招集の際に通知すべき事項について組合員に対し説明を行うための説明会を開催しなければならない。

7 第45条第2項の場合には、第1項の通知を発した後遅滞なく、その通知の内容を、所定の掲示場所に掲示しなければならない。

 第45条第2項の場合には、第1項の通知を発した後遅滞なく、その通知の内容を、所定の掲示場所に掲示しなければならない。

8 第1項(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときを除く。)にかかわらず、緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、1週間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。

 第1項(会議の目的が建替え決議又はマンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議であるときを除く。)にかかわらず、緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、5日間1週間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。

第43条関係 コメント

第43条関係

① 一般的に、「会議の目的」とは、議題の名称に当たると考えられるのに対し、「議案の要領」とは、組合員が議案への賛否を検討できる程度に決議する内容の案を要約したものがこれに当たると考えられる。

(第1項関係)

② WEB会議システム等を用いて会議を開催する場合における通知事項のうち、「開催方法」については、当該WEB会議システム等にアクセスするためのURLが考えられ、これに合わせて、なりすまし防止のため、WEB会議システム等を用いて出席を予定する組合員に対しては個別にID及びパスワードを送付することが考えられる。

(第3項、第7項関係)

③ 所定の掲示場所は、建物内の見やすい場所に設けるものとする。また、書面での掲示のほか、ディスプレイに情報を投影する掲示方法も想定される。以下同じ。

(第6項関係)

④ 総会と同様に、WEB会議システム等を用いて説明会を開催することも可能である。

(組合員の総会招集権)
第44条 組合員が組合員総数及び第46条第1項に定める議決権総数の各5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的がマンション再生等に係る決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない。

(組合員の総会招集権)
第44条 組合員が組合員総数の5分の1以上及び第46条第1項に定める議決権総数の5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的が建替え決議又はマンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない。

2 理事長が前項の通知を発しない場合には、前項の請求をした組合員は、臨時総会を招集することができる。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

3 前2項により招集された臨時総会においては、第42条第5項にかかわらず、議長は、総会に出席した組合員(書面又は代理人によって議決権を行使する者を含む。)の議決権の過半数をもって、組合員の中から選任する。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

3 前2項により招集された臨時総会においては、第42条第5項にかかわらず、議長は、総会に出席した組合員(書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使する者を含む。)の議決権の過半数をもって、組合員の中から選任する。

第44条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(出席資格)
第45条 組合員のほか、理事会が必要と認めた者は、総会に出席することができる。

2 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合には、総会に出席して意見を述べることができる。この場合において、総会に出席して意見を述べようとする者は、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。

第45条関係 コメント

第45条関係

理事会が必要と認める者の例としては、マンション管理業者、管理員、マンション管理士等がある。

(議決権)
第46条 各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。

2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。

3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。

4 議決権は、書面又は代理人によって行使することができる。

4 組合員議決権は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。

5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、以下の各号に掲げる者でなければならない。

一 その組合員の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は一親等の親族

二 その組合員の住戸に同居する親族

三 他の組合員

四 国内管理人

 国内管理人

6 代理人により議決権を行使しようとする場合において、組合員又は代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。

6 代理人により議決権を行使しようとする場合において、組合員又は代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。

7 所有者不明専有部分管理人は、組合員に代わって議決権を行使することができる。この場合において、所有者不明専有部分管理人は、その資格を有することを証する書面の写しを理事長に提出しなければならない。

 所有者不明専有部分管理人は、組合員に代わって議決権を行使することができる。この場合において、所有者不明専有部分管理人は、その資格を有することを証する書面の写しを理事長に提出しなければならない。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(規定なし)

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

8 議決権の行使は、第4項の書面によるものに代えて、電磁的方法によってすることができる。

 組合員議決権の行使は、第4項の書面による議決権の行使ものに代えて、電磁的方法によって議決権を行使することができる。

9 組合員又は代理人は、第6項の書面の提出に代えて、電磁的方法によって提出することができる。

 組合員又は代理人は、第6項の書面の提出に代えて、電磁的方法によって提出することができる。

10 所有者不明専有部分管理人は、第7項の書面の提出に代えて、電磁的方法によって提出することができる。

10 所有者不明専有部分管理人は、第7項の書面の提出に代えて、電磁的方法によって提出することができる。

第46条関係 コメント

第46条関係

① 議決権については、共用部分の共有持分の割合、あるいはそれを基礎としつつ賛否を算定しやすい数字に直した割合によることが適当である。

② 各住戸の面積があまり異ならない場合は、住戸1戸につき各1個の議決権により対応することも可能である。
 また、住戸の数を基準とする議決権と専有面積を基準とする議決権を併用することにより対応することも可能である。

③ ①や②の方法による議決権割合の設定は、各住戸が比較的均質である場合には妥当であるものの、高層階と低層階での眺望等の違いにより住戸の価値に大きな差が出る場合もあることのほか、民法第252条本文が共有物の管理に関する事項につき各共有者の持分の価格の過半数で決すると規定していることに照らして、新たに建てられるマンションの議決権割合について、より適合的な選択肢を示す必要があると考えられる。これにより、特に、大規模な改修や建替え等を行う旨を決定する場合、建替え前のマンションの専有部分の価値等を考慮して建替え後の再生マンションの専有部分を配分する場合等における合意形成の円滑化が期待できるといった考え方もある。
 このため、住戸の価値に大きな差がある場合においては、単に共用部分の共有持分の割合によるのではなく、専有部分の階数(眺望、日照等)、方角(日照等)等を考慮した価値の違いに基づく価値割合を基礎として、議決権の割合を定めることも考えられる。
 この価値割合とは、専有部分の大きさ及び立地(階数・方角等)等を考慮した効用の違いに基づく議決権割合を設定するものであり、住戸内の内装や備付けの設備等住戸内の豪華さ等も加味したものではないことに留意する。
 また、この価値は、必ずしも各戸の実際の販売価格に比例するものではなく、全戸の販売価格が決まっていなくても、各戸の階数・方角(眺望、日照等)などにより、別途基準となる価値を設定し、その価値を基にした議決権割合を新築当初に設定することが想定される。ただし、前方に建物が建築されたことによる眺望の変化等の各住戸の価値に影響を及ぼすような事後的な変化があったとしても、それによる議決権割合の見直しは原則として行わないものとする。
 なお、このような価値割合による議決権割合を設定する場合には、分譲契約等によって定まる敷地等の共有持分についても、価値割合に連動させることが考えられる。

④ 特定の者について利害関係が及ぶような事項を決議する場合には、その特定の少数者の意見が反映されるよう留意する。

⑤ 総会は管理組合の最高の意思決定機関であることを踏まえると、代理人は、区分所有者としての組合員の意思が総会に適切に反映されるよう、区分所有者の立場から見て利害関係が一致すると考えられる者に限定することが望ましい。第5項は、この観点から、組合員が代理人によって議決権を行使する場合の代理人の範囲について規約に定めることとした場合の規定例である。また、総会の円滑な運営を図る観点から、代理人の欠格事由として暴力団員等を規約に定めておくことも考えられる。なお、成年後見人、財産管理人等の組合員の法定代理人については、法律上本人に代わって行為を行うことが予定されている者であり、当然に議決権の代理行使をする者の範囲に含まれる。

⑥ 書面による議決権の行使とは、総会には出席しないで、総会の開催前に各議案ごとの賛否を記載した書面(いわゆる「議決権行使書」)を総会の招集者に提出することである。他方、代理人による議決権の行使とは、代理権を証する書面(いわゆる「委任状」。電磁的方法による提出が利用可能な場合は、電磁的方法を含む。)によって、組合員本人から授権を受けた代理人が総会に出席して議決権を行使することである。
 このように、議決権行使書と委任状は、いずれも組合員本人が総会に出席せずに議決権の行使をする方法であるが、議決権行使書による場合は組合員自らが主体的に賛否の意思決定をするのに対し、委任状による場合は賛否の意思決定を代理人に委ねるという点で性格が大きく異なるものである。そもそも総会が管理組合の最高の意思決定機関であることを考えると、組合員本人が自ら出席して、議場での説明や議論を踏まえて議案の賛否を直接意思表示することが望ましいのはもちろんである。しかし、やむを得ず総会に出席できない場合であっても、組合員の意思を総会に直接反映させる観点からは、議決権行使書によって組合員本人が自ら賛否の意思表示をすることが望ましく、そのためには、総会の招集の通知において議案の内容があらかじめなるべく明確に示されることが重要であることに留意が必要である。

⑦ 代理人による議決権の行使として、誰を代理人とするかの記載のない委任状(いわゆる「白紙委任状」)が提出された場合には、当該委任状の効力や議決権行使上の取扱いについてトラブルとなる場合があるため、そのようなトラブルを防止する観点から、例えば、委任状の様式等において、委任状を用いる場合には誰を代理人とするかについて主体的に決定することが必要であること、適当な代理人がいない場合には代理人欄を空欄とせず議決権行使書によって自ら賛否の意思表示をすることが必要であること等について記載しておくことが考えられる。

⑧ WEB会議システム等を用いて総会に出席している組合員が議決権を行使する場合の取扱いは、WEB会議システム等を用いずに総会に出席している組合員が議決権を行使する場合と同様であり、区分所有法第39条第3項に規定する規約の定めや集会の決議は不要である。ただし、第三者が組合員になりすました場合やサイバー攻撃や大規模障害等による通信手段の不具合が発生した場合等には、総会の決議が無効となるおそれがあるなどの課題に留意する必要がある。

(総会の会議及び議事)
第47条 総会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、前条第1項に定める議決権総数の過半数を有する組合員が出席しなければならない。

(総会の会議及び議事)
第47条 総会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、前条第1項に定める議決権総数の半数以上過半数を有する組合員が出席しなければならない。

2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。

3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前2項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員及びその議決権の各4分の3以上で決する。

3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項前2項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員総数の4分の3以上及びその議決権総数4分の3以上で決する。

一 規約の制定、変更又は廃止

二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの及び建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第25条第2項に基づく認定を受けた建物の耐震改修を除く。)

二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの及び建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第25条第2項に基づく認定を受けた建物の耐震改修を除く。)

三 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

四 区分所有法第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の訴えの提起

 区分所有法第58条第1項、第59条第1項又は第60条第1項の訴えの提起

 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項

4 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前3項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員及びその議決権の各3分の2以上で決する。

 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前3項にかかわらず、組合員総数の過半数であって議決権総数の過半数を有する組合員の出席を要し、出席組合員及びその議決権の各3分の2以上で決する。

一 敷地及び共用部分等の変更のうち、次に掲げるもの

 敷地及び共用部分等の変更のうち、次に掲げるもの

イ 敷地及び共用部分等の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合におけるその瑕疵の除去に関して必要となるもの

 敷地及び共用部分等の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合におけるその瑕疵の除去に関して必要となるもの

ロ 高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるために必要となるもの

 高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減することにより、その移動又は施設の利用上の利便性及び安全性を向上させるために必要となるもの

二 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

 前号の敷地及び共用部分等の変更に伴って必要となる専有部分の保存行為等

三 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

5 マンション再生等に係る決議のうち、建替え決議、建物更新決議又は取壊し決議は、第2項にかかわらず、組合員総数及び議決権総数の各5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上で行う。

 マンション再生等に係る決議のうち、建替え決議、建物更新決議又は取壊し決議は、第2項にかかわらず、組合員総数の5分の4以上及び議決権総数の5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上で行う。

6 マンション再生等に係る決議のうち、建物敷地売却決議又は建物取壊し敷地売却決議は、第2項にかかわらず、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各4分の3以上で行う。

 マンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議のうち、建物敷地売却決議又は建物取壊し敷地売却決議は、第2項にかかわらず、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上で行う。ただし、建物が区分所有法第62条第2項各号に掲げるいずれかの事由に該当する場合は、組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の価格の各4分の3以上で行う。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

7 前6項の場合において、組合員が書面又は代理人によって議決権を行使したときは、当該組合員の数は出席した組合員の数に、当該議決権の数は出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入する。

 前5項前6項の場合において、組合員が書面又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。したときは、当該組合員の数は出席した組合員の数に、当該議決権の数は出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入する。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

7 前6項の場合において、組合員が書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使したときは、当該組合員の数は出席した組合員の数に、当該議決権の数は出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入する。

 前5項前6項の場合において、組合員が書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。したときは、当該組合員の数は出席した組合員の数に、当該議決権の数は出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入する。

8 前7項の適用については、所有者不明専有部分管理人は、組合員とみなす。

 前7項の適用については、所有者不明専有部分管理人は、組合員とみなす。

9 第3項第一号において、規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

 第3項第一号において、規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

10 第3項第二号及び第4項第一号において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

10 第3項第二号及び第4項第一号において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。

11 第3項第四号に掲げる事項の決議を行うには、あらかじめ当該組合員又は占有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。

11 第3項第三号第四号に掲げる事項の決議を行うには、あらかじめ当該組合員又は占有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。

12 総会においては、第43条第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。

1012 総会においては、第43条第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。

第47条関係 コメント

第47条関係

① 第1項の定足数について、議決権を行使することができる組合員がWEB会議システム等を用いて出席した場合は、定足数の算出において出席組合員に含まれると考えられる。これに対して、議決権を行使することができない傍聴人としてWEB会議システム等を用いて議事を傍聴する組合員については、出席組合員には含まれないと考えられる。

② 第2項は、議長を含む出席組合員(書面(電磁的方法による議決権の行使が利用可能な場合は、電磁的方法を含む。)又は代理人によって議決権を行使する者を含む。)の議決権の過半数で決議し、過半数の賛成を得られなかった議事は否決とすることを意味するものである。

③ 特に慎重を期すべき事項を特別の決議によるものとした。あとの事項は、会議運営の一般原則である多数決(普通決議)によるものとした。

④ 令和7年の区分所有法改正において、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議(特別多数決議)について、出席者による決議を可能とするとともに、定足数の規定が設けられ、組合員総数及び議決権総数の各過半数の出席が必要とされることになったので、特に留意が必要である。あわせて、第1項の総会成立の定足数についても、令和7年の標準管理規約改正前までの「議決権総数の半数以上」から「議決権総数の過半数」に見直しを行っている。これにより、総会の開催に当たっては、どのような決議を行う場合であっても、議決権総数の過半数の出席があることを確認することとし、議事に特別決議の事項が含まれる場合は、それに加えて組合員総数の過半数の出席があることも確認することになる。
 なお、住戸数の少ない小規模マンション等においては、第1項の総会成立の定足数について、令和7年の標準管理規約改正前と同様に「議決権総数の半数以上」とすることも考えられる。

⑤ 区分所有法では、共用部分の変更に関し、特別多数決議で決することを原則としつつ、その形状又は効用の著しい変更を伴わない共用部分の変更については区分所有者及び議決権の各過半数によることとしている(なお、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、区分所有法第17条第2項(第18条第3項において準用する場合を含む。)の規定に留意が必要である。(第10項参照)。
 建物の維持・保全に関して、区分所有者は協力してその実施に努めるべきであることを踏まえ、機動的な実施を可能とするこの区分所有法の規定を、標準管理規約上も確認的に規定したのが第3項第二号である。
 なお、建築物の耐震改修の促進に関する法律第25条の規定により、要耐震改修認定区分所有建築物の耐震改修については、区分所有法の特例として、敷地及び共用部分等の形状又は効用の著しい変更に該当する場合であっても、過半数の決議(普通決議)で実施可能となっている。

⑥ 第1項に基づき議決権総数の過半数を有する組合員が出席する総会において、第2項に基づき出席組合員の議決権の過半数で決議(普通決議)される事項は、総組合員の議決権総数の4分の1超の賛成により決議されることに鑑み、例えば、大規模修繕工事のように多額の費用を要する事項については、組合員総数及び議決権総数の過半数で、又は議決権総数の過半数で決する旨規約に定めることもできる。

⑦ 第4項第一号イの「敷地及び共用部分等の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合」とは、区分所有建物が通常有すべき安全性を欠いている状態を指し、最終的には個別事案に応じて判断する必要があるものの、例えば、耐震性の不足や火災に対する安全性の不足、外壁等の剝離により周辺に危害を生ずるおそれがあるとき、給排水管等の腐食等により著しく衛生上有害となるおそれがあるときなどが該当すると考えられる。
 なお、本文中の「他人」には、当該マンションの区分所有者も含まれるものと解される。

⑧ このような規定の下で、各工事に必要な総会の決議に関しては、例えば次のように考えられる。ただし、基本的には各工事の具体的内容に基づく個別の判断によることとなる。

ア)バリアフリー化の工事に関し、建物の基本的構造部分を取り壊す等の加工を伴わずに階段にスロープを併設し、手すりを追加する工事は普通決議により、階段室部分を改造したり、建物の外壁に新たに外付けしたりして、エレベーターを新たに設置する工事は第4項第一号ロに該当し、組合員総数及び議決権総数の各過半数を有する組合員が出席した総会における出席組合員及びその議決権の各3分の2以上の賛成により実施可能と考えられる。

イ)耐震改修工事に関し、柱やはりに炭素繊維シートや鉄板を巻き付けて補修する工事や、構造躯体に壁や筋かいなどの耐震部材を設置する工事で基本的構造部分への加工が小さいものは普通決議により実施可能と考えられる。その他、現行の耐震基準を満たさないことに対処するために、基礎部分等を切断して免震構造化を図る工事や、構造躯体に壁や筋かいなどの耐震部材を設置する工事で基本的構造部分への加工が大きいものは、第4項第一号イに該当し、組合員総数及び議決権総数の各過半数を有する組合員が出席した総会における出席組合員及びその議決権の各3分の2以上の賛成により実施可能と考えられる。

ウ)防犯化工事に関し、オートロック設備を設置する際、配線を、空き管路内に通したり、建物の外周に敷設したりするなど共用部分の加工の程度が小さい場合の工事や、防犯カメラ、防犯灯の設置工事は普通決議により、実施可能と考えられる。

エ)宅配ボックスの設置工事に関し、壁や床面に宅配ボックスを固定するなど、共用部分の加工の程度が小さい場合は、普通決議により実施可能と考えられる。

オ)IT化工事に関し、光ファイバー・ケーブルの敷設工事を実施する場合、その工事が既存のパイプスペースを利用するなど共用部分の形状に変更を加えることなく実施できる場合や、新たに光ファイバー・ケーブルを通すために、外壁、耐力壁等に工事を加え、その形状を変更するような場合でも、建物の躯体部分に相当程度の加工を要するものではなく、外観を見苦しくない状態に復元するのであれば、普通決議により実施可能と考えられる。

カ)充電設備の設置工事に関し、充電器自体の設置及び配線を通すために必要な配管の設置など、建物の躯体部分や敷地への加工の程度が小さい工事を行う場合や、敷地へ相当程度の加工を加えることなく受変電設備を変更する場合は、普通決議により実施可能と考えられる。

キ)計画修繕工事に関し、鉄部塗装工事、外壁補修工事、屋上等防水工事、給排水管更生・更新工事、照明設備、共聴設備、消防用設備、エレベーター設備の更新工事は普通決議で実施可能と考えられる。

ク)その他、集会室、駐車場、駐輪場の増改築工事(充電設備の設置工事等他の工事に伴って行われる場合も含む。)などで、大規模なものや著しい加工を伴うものは特別多数決議により、窓枠、窓ガラス、玄関扉等の一斉交換工事、既に不要となったダストボックスや高置水槽等の撤去工事は普通決議により、実施可能と考えられる。

⑨ マンション再生等に係る決議の賛否は、売渡し請求の相手方になるかならないかに関係することから、賛成者、反対者が明確にわかるよう決議することが必要である。なお、第5項及び第6項の決議要件については、法定の要件を確認的に規定したものである。

(議決事項)
第48条 次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。

一 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止

二 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法

三 収支決算及び事業報告

四 収支予算及び事業計画

五 長期修繕計画の作成又は変更

六 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法

七 修繕積立金の保管及び運用方法

 適正化法第5条の3第1項に基づく管理計画の認定の申請、同法第5条の6第1項に基づく管理計画の認定の更新の申請及び同法第5条の7第1項に基づく管理計画の変更の認定の申請(削る)

八 第16条第2項に定める敷地及び共用部分等の第三者の使用

 第16条第2項に定める敷地及び共用部分等の第三者の使用

九 第21条第2項に定める管理の実施

十 第28条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し

十一 区分所有法第57条第2項及び前条第3項第四号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任

十一 区分所有法第57条第2項及び前条第3項第三号第四号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任

十二 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧

十三 円滑化法第163条の56第1項に基づく除却等の必要性に係る認定の申請

十三 円滑化法第102条第163条の56第1項に基づく除却の必要性に係る認定の申請

十四 区分所有法第62条第1項の場合の建替え、区分所有法第64条の5第1項の場合の建物の更新、区分所有法第64条の6第1項の場合の建物敷地売却、区分所有法第64条の7第1項の場合の建物取壊し敷地売却及び区分所有法第64条の8第1項の場合の取壊し

十四 区分所有法第62条第1項の場合の建替え及び円滑化法第108条第1項の場合のマンション敷地売却、区分所有法第64条の5第1項の場合の建物の更新、区分所有法第64条の6第1項の場合の建物敷地売却、区分所有法第64条の7第1項の場合の建物取壊し敷地売却及び区分所有法第64条の8第1項の場合の取壊し

十五 第28条第2項に定めるマンション再生等に係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し

十五 第28条第2項及び第3項に定める建替え等マンション再生等に係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し

十六 適正化法に基づく管理計画の認定、認定の更新及び変更の認定の申請

十六 適正化法に基づく管理計画の認定、認定の更新及び変更の認定の申請

十七 組合管理部分に関する管理委託契約の締結

十六十七 組合管理部分に関する管理委託契約の締結

十八 その他管理組合の業務に関する重要事項

十七十八 その他管理組合の業務に関する重要事項

第48条関係 コメント

第48条関係

 マンションを適切に維持管理していくためには、各区分所有者が管理組合会計の収支状況を把握していることが重要であり、特に、適切な修繕積立金の確保の観点から、修繕積立金の額を変更する必要性を認識することは極めて重要である。毎年の総会において、長期修繕計画上の積立予定額と現時点における積立額の差を明示するためにこれらの情報を記載した資料を提示したり、長期修繕計画を総会資料に添付したりするとともに、段階増額積立方式を採用している場合は今後の変更予定時期及び変更予定額を説明することも、合意形成に有効と考えられる。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(議事録の作成、保管等)
第49条 総会の議事については、議長は、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければならない。

3 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面による請求があったときは、議事録の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

4 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。

(総会資料の保管等)
第49条の2 理事長は、議案書及び付随する資料を保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、議案書及び付随する資料の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

(書面による決議)
第50条 規約により総会において決議をすべき場合において、組合員全員の承諾があるときは、書面による決議をすることができる。

2 規約により総会において決議すべきものとされた事項については、組合員全員の書面による合意があったときは、書面による決議があったものとみなす。

3 規約により総会において決議すべきものとされた事項についての書面による決議は、総会の決議と同一の効力を有する。

4 第49条第3項及び第4項の規定は、書面による決議に係る書面について準用する。

5 総会に関する規定は、書面による決議について準用する。

第49条関係 コメント

第49条関係

① 第3項の「利害関係人」とは、敷地、専有部分に対する担保権者、差押え債権者、賃借人、組合員からの媒介の依頼を受けた宅地建物取引業者等法律上の利害関係がある者をいい、単に事実上利益や不利益を受けたりする者、親族関係にあるだけの者等は対象とはならない。

② 議事録には、個人情報やプライバシー情報が含まれる場合も多いことから、閲覧等に当たっては、発言者や審議内容から特定の個人が識別できないように加工するなど、適切に対応することが必要である。

③ 電磁的記録の具体例には、磁気ディスク、磁気テープ等のような磁気的方式によるもの、ICカード、ICメモリー等のような電子的方式によるもの、CD-Rのような光学的方式によるものなどによって調製するファイルに情報を記録したものがある。

④ 電子署名及び認証業務に関する法律第2条第1項の電子署名とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるもの)に記録することができる情報について行われる措置であって、次のア)及びイ)のいずれにも該当するものである。

ア)当該情報が当該措置を行ったものの作成に係るものであることを示すためのものであること。

イ)当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

第49条の2関係 コメント

第49条の2関係

 理事長が保管すべき付随する資料とは、第48条において議決事項として掲げる書類の案のほか、参考資料として総会において配布された資料、第46条第4項に基づき組合員が書面により議決権を行使した際の書面、同条第6項に基づき提出された代理権を証する書面等が該当する。

第50条関係 コメント

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(イ)電磁的方法が利用可能な場合

(議事録の作成、保管等)
第49条 総会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。

2 議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。

3 前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければならない。

4 第2項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員が電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律(平成12年法律第102号)第2条第1項の「電子署名」をいう。以下同じ。)をしなければならない。

5 理事長は、議事録を保管し、組合員又は利害関係人の書面又は電磁的方法による請求があったときは、議事録の閲覧(議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を紙面又は出力装置の映像面に表示する方法により表示したものの当該議事録の保管場所における閲覧をいう。)をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。ただし、議事録が電磁的記録で作成されているときには、組合員又は利害関係人からの求めがある場合に閲覧に代えて、当該電磁的記録に記録された情報を電磁的方法により提供することができる。

6 理事長は、所定の掲示場所に、議事録の保管場所を掲示しなければならない。

(総会資料の保管等)
第49条の2 理事長は、議案書及び付随する資料を書面又は電磁的記録により保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、議案書及び付随する資料の閲覧をさせなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

2 電磁的記録により作成された議案書及び付随する資料の閲覧については、前条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

(書面又は電磁的方法による決議)
第50条 規約により総会において決議をすべき場合において、組合員全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る組合員の承諾については、あらかじめ、組合員に対し、その用いる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。

2 前項の電磁的方法の種類及び内容は、次に掲げる事項とする。

一 電磁的方法のうち、送信者が使用するもの

二 ファイルへの記録の方式

3 規約により総会において決議すべきものとされた事項については、組合員の全員の書面又は電磁的方法による合意があったときは、書面又は電磁的方法による決議があったものとみなす。

4 規約により総会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、総会の決議と同一の効力を有する。

5 第49条第5項及び第6項の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第1項及び第3項の電磁的方法が行われた場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録について準用する。

6 総会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。

第5節 理事会

(理事会)
第51条 理事会は、理事をもって構成する。

2 理事会は、次に掲げる職務を行う。

一 規約若しくは使用細則等又は総会の決議により理事会の権限として定められた管理組合の業務執行の決定

二 理事の職務の執行の監督

三 理事長、副理事長及び会計担当理事の選任及び解任

3 理事会の議長は、理事長が務める。

第51条関係 コメント

第51条関係

(第2項関係)

① 管理組合の業務執行の決定だけでなく、業務執行の監視・監督機関としての機能を理事会が有することを明確化するとともに、第35条第3項の規定に基づく理事長等の選任及び解任を含め、理事会の職務について明示した。

② 理事の互選により選任された理事長、副理事長及び会計担当理事については、本項に基づき、理事の過半数の一致によりその職を解くことができる。ただし、その理事としての地位については、第35条第2項及び第48条第二号に基づき、総会の決議を経なければその職を解くことができない。

(招集)
第52条 理事会は、理事長が招集する。

2 理事が○分の1以上の理事の同意を得て理事会の招集を請求した場合には、理事長は速やかに理事会を招集しなければならない。

3 前項の規定による請求があった日から○日以内に、その請求があった日から○日以内の日を理事会の日とする理事会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした理事は、理事会を招集することができる。

4 理事会の招集手続については、第43条(マンション再生等に係る決議を会議の目的とする場合の第1項及び第5項から第7項までを除く。)の規定を準用する。この場合において、同条中「組合員」とあるのは「理事及び監事」と、同条第8項中「理事会の承認」とあるのは「理事及び監事の全員の同意」と読み替えるものとする。ただし、理事会において別段の定めをすることができる。

4 理事会の招集手続については、第43条(建替え決議又はマンション敷地売却決議マンション再生等に係る決議を会議の目的とする場合の第1項及び第4項第5項から第8項第7項までを除く。)の規定を準用する。この場合において、同条中「組合員」とあるのは「理事及び監事」と、同条第9項第8項中「理事会の承認」とあるのは「理事及び監事の全員の同意」と読み替えるものとする。ただし、理事会において別段の定めをすることができる。

第52条関係 コメント

第52条関係

 各理事は、理事会の開催が必要であると考える場合には、理事長に対し、理事会の目的である事項を示して、理事会の招集を促すこともできる。ただし、理事長が招集しない場合には、第2項の手続により招集を請求することとなる。それでも理事長が招集の通知を発出しない場合には、招集を請求した理事が、理事会を招集できることとなる。
 なお、第4項で理事会の招集手続につき第43条を準用しているが、WEB会議システム等を用いて開催する理事会についても同条が準用され、その場合の開催方法の考え方については、コメント第43条第1項関係を参照。

(理事会の会議及び議事)
第53条 理事会の会議(WEB会議システム等を用いて開催する会議を含む。)は、理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決する。

2 次条第1項第五号に掲げる事項については、理事の過半数の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議によることができる。

3 前2項の決議について特別の利害関係を有する理事は、議決に加わることができない。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

4 議事録については、第49条(第4項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条第2項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

4 議事録については、第49条(第6項を除く。)の規定を準用する。ただし、第49条第3項及び第4項中「総会に出席した組合員」とあるのは「理事会に出席した理事」と読み替えるものとする。

5 理事会で使用した資料については、第49条の2の規定を準用する。

第53条関係 コメント

第53条関係

① 理事は、総会で選任され、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとされている。このため、原則として理事会には本人が出席して、議論に参加し、議決権を行使することが求められる。

② 一方で、理事の負担感を軽減する観点から、理事が職務代行者を定め、理事本人が理事会に出席できない場合において、その職務代行者に理事会への出席(議決権の行使を含む。以下同じ。)を委ねることを認めることも考えられる。この場合、職務代行者の出席を認める旨及び職務代行者として選任可能な者の範囲を規約の明文の規定で定めることが必要である。また、あらかじめ、職務代行者に定める者を理事に選任される総会又は理事に選任された後の最初の理事会で承認を得ることで、職務代行者も含めた形で信任を得ることが望ましい。
 職務代行者の出席を認める場合の規約の例は次のとおり。なお、総会等において事前の承認を得ることを前提として、職務代行者に選任可能な者の範囲を「同居する親族」等を含むよう広げることも考えられる。

6 理事は、職務代行者(理事の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)又は一親等の親族(理事が、組合員である法人の職務命令により理事となった者である場合は、法人が推挙する者)に限る。)を定め、理事会に出席させることができる。

7 理事(総会において選任されることが予定されている者も含む。以下本条において同じ。)は、職務代行者を理事会に出席させることが見込まれる場合は、総会における選任の時(※理事に選任された後の最初の理事会とする場合は、そのように置き換える。)に、職務代行者を定める旨及び職務代行者の氏名を表明し、承認を得なければならない。

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

8 前項の場合において、理事又は職務代行者は、理事が職務代行者を定める旨及び職務代行者と理事の関係を証する書面を理事長に提出しなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合

8 前項の場合において、理事又は職務代行者は、理事が職務代行者を定める旨及び職務代行者と理事の関係を証する書面(電磁的方法によるものを含む。)を理事長に提出しなければならない。

③ ②の規約規定例第8項中の「職務代行者と理事の関係を証する書面」については、理事が理事長に提出する「職務代行者を定めた旨」を通知する書面の中で、職務代行者の氏名及び理事との続柄を記載することで、その関係を証明することが考えられる。
 なお、職務代行者と理事の関係を証する書面として、戸籍謄本や住民票等の公的な証明書を用いることも考えられるが、その場合は、管理組合に提出させるのではなく、提示を求めるにとどめることが望ましい。
 また、職務代行者についても、理事本人と同様に、本人確認を適切に実施することが有効と考えられる。本人確認の方法等は、コメント第35条関係⑩を参照のこと。

④ 理事がやむを得ず欠席する場合には、代理出席によるのではなく、事前に議決権行使書又は意見を記載した書面を出せるようにすることが考えられる。これを認める場合には、理事会に出席できない理事が、あらかじめ通知された事項について、書面をもって表決することを認める旨を、規約の明文の規定で定めることが必要である。

⑤ 理事会に出席できない理事に対しては、理事会の議事についての質問機会の確保、書面等による意見の提出や議決権行使を認めるなどの配慮をする必要がある。
 また、WEB会議システム等を用いて理事会を開催する場合は、当該理事会における議決権行使の方法等を、規約や第70条に基づく細則において定めることも考えられ、この場合においても、規約や使用細則等に則り理事会議事録を作成することが必要となる点などについて留意する必要がある。
 なお、第1項の定足数について、理事がWEB会議システム等を用いて出席した場合については、定足数の算出において出席理事に含まれると考えられる。

⑥ 第2項は、本来、①のとおり、理事会には理事本人が出席して相互に議論することが望ましいところ、例外的に、第54条第1項第五号に掲げる事項については、申請数が多いことが想定され、かつ、迅速な審査を要するものであることから、書面又は電磁的方法による決議を可能とするものである。

⑦ 第3項については、第37条の2関係を参照

(議決事項)
第54条 理事会は、次の各号に掲げる事項を決議する。

(議決事項)
第54条 理事会は、この規約に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる事項を決議する。

一 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案

二 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案

三 長期修繕計画の作成又は変更に関する案

四 その他の総会提出議案

五 第17条、第21条及び第22条に定める承認又は不承認

六 第24条の2第2項、第60条第4項及び第67条第3項に定める訴訟その他法的措置の追行

 第24条の2第2項、第60条第4項及び第67条第3項に定める訴訟その他法的措置の追行

七 第37条の2に定める承認又は不承認

 第37条の2に定める承認又は不承認

八 第42条第4項に定める臨時総会の招集

 第42条第4項に定める臨時総会の招集

九 第58条第3項に定める承認又は不承認

 第58条第3項に定める承認又は不承認

 第60条第4項に定める未納の管理費等及び使用料の請求に関する訴訟その他法的措置の追行(削る)

十 第60条第5項に定める弁済の充当の順序の設定

 第60条第5項に定める弁済の充当の順序の設定

十一 第67条第1項に定める勧告又は指示等

十一 第67条第1項に定める勧告又は指示等

十二 第67条の2第1項に定める区分所有者の所在等の探索

十二 第67条の2第1項に定める区分所有者の所在等の探索

十三 第67条の3第1項、第67条の4第1項及び第2項並びに第67条の5第1項及び第2項に定める裁判所に対する請求

十三 第67条の3第1項、第67条の4第1項及び第2項並びに第67条の5第1項及び第2項に定める裁判所に対する請求

十四 総会から付託された事項

十一十四 総会から付託された事項

十五 災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等

十二十五 災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等

十六 理事長、副理事長及び会計担当理事の選任及び解任

十三十六 理事長、副理事長及び会計担当理事の選任及び解任

2 第48条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十五号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる。

2 第48条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十二号第十五号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる。

第54条関係 コメント

第54条関係

① 第1項第十五号の「災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等」の具体的内容については、次のとおりである。

ア)緊急対応が必要となる災害の範囲としては、地震、台風、集中豪雨、竜巻、落雷、豪雪、噴火などが考えられる。なお、「災害等」の「等」の例としては、災害と連動して又は単独で発生する火災、爆発、物の落下などが該当する。

イ)「総会の開催が困難である場合」とは、避難や交通手段の途絶等により、組合員の総会への出席が困難である場合である。

ウ)「応急的な修繕工事」は、保存行為に限られるものではなく、二次被害の防止や生活の維持等のために緊急対応が必要な、共用部分の軽微な変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないもの)や狭義の管理行為(変更及び保存行為を除く、通常の利用、改良に関する行為)も含まれ、例えば、給水・排水、電気、ガス、通信といったライフライン等の応急的な更新、エレベーター附属設備の更新、炭素繊維シート巻付けによる柱の応急的な耐震補強などが「応急的な修繕工事」に該当する。また、「応急的な修繕工事の実施等」の「等」としては、被災箇所を踏まえた共用部分の使用方法の決定等が該当する。
 なお、理事会の開催も困難な場合の考え方については、第21条関係⑪を参照のこと。

② 第2項は、応急的な修繕工事の実施に伴い必要となる資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて、第48条の規定によれば総会の決議事項であるところ、第1項第十五号の決議に基づき実施する場合には、理事会で決議することができるとするものである。

③ ①のほかにも、共用部分の軽微な変更及び狭義の管理行為については、大規模マンションなど、それぞれのマンションの実態に応じて、機動的な組合運営を行う観点から、これらのうち特定の事項について、理事会の決議事項として規約に定めることも可能である。その場合には、理事の行為が自己契約、双方代理など組合員全体の利益に反することとならないよう監事による監視機能の強化を図るなどの取組み、理事会活動の事前・事後の組合員に対する透明性の確保等について配慮することが必要である。

(専門委員会の設置)
第55条 理事会は、その責任と権限の範囲内において、専門委員会を設置し、特定の課題を調査又は検討させることができる。

2 専門委員会は、調査又は検討した結果を理事会に具申する。

第55条関係 コメント

第55条関係

① 専門委員会の検討対象が理事会の責任と権限を越える事項である場合や、理事会活動に認められている経費以上の費用が専門委員会の検討に必要となる場合、運営細則の制定が必要な場合等は、専門委員会の設置に総会の決議が必要となる。

② 専門委員会は、検討対象に関心が強い組合員を中心に構成されるものである。必要に応じ検討対象に関する専門的知識を有する者(組合員以外も含む。)の参加を求めることもできる。

③ 専門委員会を設置することが想定される具体的な事例としては、大規模修繕工事の実施に当たって、計画の立案や業者の選定等を実施するための修繕委員会を設置する場合が考えられるが、この場合、工事請負契約等の多額の発注・契約に関する管理組合としての意思決定に直接的に関与することが想定される。そのため、部外者が修繕委員等の専門委員になりすまし、専門委員会における検討プロセス等を妨害した場合、管理組合が多額の損害を被るおそれがあることから、そうした事態を防止するためには、専門委員候補者の本人確認を適切に実施することが有効と考えられる。本人確認の方法等は、コメント第35条関係⑩を参照のこと。

第7章 会計

(会計年度)
第56条 管理組合の会計年度は、毎年○月○日から翌年○月○日までとする。

第56条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(管理組合の収入及び支出)
第57条 管理組合の会計における収入は、第25条に定める管理費等及び第29条に定める使用料によるものとし、その支出は第27条から第29条に定めるところにより諸費用に充当する。

第57条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(収支予算の作成及び変更)
第58条 理事長は、毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならない。

2 収支予算を変更しようとするときは、理事長は、その案を臨時総会に提出し、その承認を得なければならない。

3 理事長は、第56条に定める会計年度の開始後、第1項に定める承認を得るまでの間に、以下の各号に掲げる経費の支出が必要となった場合には、理事会の承認を得てその支出を行うことができる。

一 第27条に定める通常の管理に要する経費のうち、経常的であり、かつ、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるもの

二 総会の承認を得て実施している長期の施工期間を要する工事に係る経費であって、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるもの

4 前項の規定に基づき行った支出は、第1項の規定により収支予算案の承認を得たときは、当該収支予算案による支出とみなす。

5 理事会が第54条第1項第十五号の決議をした場合には、理事長は、同条第2項の決議に基づき、その支出を行うことができる。

5 理事会が第54条第1項第十二号第十五号の決議をした場合には、理事長は、同条第2項の決議に基づき、その支出を行うことができる。

6 理事長は、第21条第6項の規定に基づき、敷地及び共用部分等の保存行為を行う場合には、そのために必要な支出を行うことができる。

第58条関係 コメント

第58条関係

① 通常総会は、第42条第3項で新会計年度開始以後2か月以内に招集することとしているため、新会計年度開始後、予算案の承認を得るまでに一定の期間を要することが通常である。第3項及び第4項の規定は、このような期間において支出することがやむを得ない経費についての取扱いを明確化することにより、迅速かつ機動的な業務の執行を確保するものである。なお、第4項の規定については、公益法人における実務運用を参考として、手続の簡素化・合理化を図ったものである。

② 第3項第一号に定める経費とは、第27条各号に定める経費のうち、経常的であり、かつ、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるものであることから、前年の会計年度における同経費の支出額のおよその範囲内であることが必要である。

③ 第3項第二号に定める経費とは、総会の承認を得て実施している工事であって、その工事の性質上、施工期間が長期となり、二つの会計年度を跨ってしまうことがやむを得ないものであり、総会の承認を得た会計年度と異なる会計年度の予算として支出する必要があるものであって、かつ、第1項の承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるものであることが必要である。

④ 第5項は、第54条第2項の決議に基づき、理事長が支出を行うことができることについて定めるものである。

⑤ 第6項は、第21条第6項の規定に基づき、災害等の緊急時において敷地及び共用部分等の保存行為を行う場合に、理事長が支出を行うことができることについて定めるものである。

(会計報告)
第59条 理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければならない。

第59条関係 コメント

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(管理費等の徴収)
第60条 管理組合は、第25条に定める管理費等及び第29条に定める使用料について、組合員が各自開設する預金口座から口座振替の方法により第62条に定める口座に受け入れることとし、当月分は別に定める徴収日までに一括して徴収する。ただし、臨時に要する費用として特別に徴収する場合には、別に定めるところによる。

2 組合員が前項の期日までに納入すべき金額を納入しない場合には、管理組合は、その未払金額について、年利○%の遅延損害金と、違約金としての弁護士費用等並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することができる。

3 管理組合は、納入すべき金額を納入しない組合員に対し、督促を行うなど、必要な措置を講ずるものとする。

4 理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。

5 収納金が全ての債務を消滅させるのに足りないときは、管理組合は、理事会の決議により定める弁済の充当の順序に従い、その弁済を充当することができる。

6 第2項に基づき請求した遅延損害金、弁護士費用等並びに督促及び徴収の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

7 組合員は、納入した管理費等及び使用料について、その返還請求又は分割請求をすることができない。

第60条関係 コメント

第60条関係

① 管理費等に関し、組合員が各自開設する預金口座から管理組合の口座に受け入れる旨を規定する第1項の規定は、マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則(平成13年国土交通省令第110号。以下「適正化法施行規則」という。)第87条第2項第一号イの方法(収納口座の名義人を管理組合又は管理者とする場合に限る。)又は同号ハの方法を前提とした規定であり、これ以外の方法をとる場合には、その実状にあった規定とする必要がある。その際、管理費等の管理をマンション管理業者に委託する場合には、適正化法施行規則第87条第2項に定める方法に則した管理方法とする必要がある。

② 徴収日を別に定めることとしているのは、管理業者や口座(金融機関)の変更等に伴う納入期日の変更に円滑に対応できるようにするためである。

③ 管理費等の確実な徴収は、管理組合がマンションの適正な管理を行う上での根幹的な事項である。管理費等の滞納は、管理組合の会計に悪影響を及ぼすのはもちろんのこと、他の区分所有者への負担転嫁等の弊害もあることから、滞納された管理費等の回収は極めて重要であり、管理費等の滞納者に対する必要な措置を講じることは、管理組合(理事長)の最も重要な職務の一つであるといえる。管理組合が滞納者に対してとり得る各種の措置について段階的にまとめたフローチャート及びその解説を別添3に掲げたので、実務の参考とされたい。

④ 滞納管理費等に係る遅延損害金の利率の水準については、管理費等は、マンションの日々の維持管理のために必要不可欠なものであり、その滞納はマンションの資産価値や居住環境に影響し得ること、管理組合による滞納管理費等の回収は、専門的な知識・ノウハウを有し大数の法則が働く金融機関等の事業者による債権回収とは違い、手間や時間コストなどの回収コストが膨大となり得ること等から、利息制限法や消費者契約法等における遅延損害金利率よりも高く設定することも考えられる。

⑤ 督促及び徴収に要する費用とは、次のような費用である。

ア)配達証明付内容証明郵便による督促は、郵便代の実費及び事務手数料

イ)支払督促申立その他の法的措置については、それに伴う印紙代、予納切手代、その他の実費

ウ)その他督促及び徴収に要した費用

⑥ 第2項では、遅延損害金と、違約金としての弁護士費用等並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することが「できる」と規定しているが、これらについては、請求しないことについて合理的事情がある場合を除き、請求すべきものと考えられる。なお、違約金としての弁護士費用等には、司法書士費用が含まれる。

(管理費等の過不足)
第61条 収支決算の結果、管理費に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する。

2 管理費等に不足を生じた場合には、管理組合は組合員に対して第25条第2項に定める管理費等の負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができる。

第61条関係 コメント

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(預金口座の開設)
第62条 管理組合は、会計業務を遂行するため、管理組合の預金口座を開設するものとする。

第62条関係 コメント

第62条関係

預金口座に係る印鑑等の保管に当たっては、施錠の可能な場所(金庫等)に保管し、印鑑の保管と鍵の保管を理事長と副理事長に分けるなど、適切な取扱い方法を検討し、その取扱いについて総会の承認を得て細則等に定めておくことが望ましい。

(借入れ)
第63条 管理組合は、第28条第1項に定める業務を行うため必要な範囲内において、借入れをすることができる。

第63条関係 コメント

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〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(帳票類等の作成、保管)
第64条 理事長は、会計帳簿、什器備品台帳その他の帳票類を作成して保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

2 理事長は、第32条第三号の長期修繕計画書、同条第五号の設計図書及び同条第六号の修繕等の履歴情報を保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

3 理事長は、第49条第3項(第53条第4項において準用される場合を含む。)、第49条の2(第53条第5項において準用される場合を含む。)、本条第1項及び第2項並びに第72条第2項及び第4項の規定により閲覧の対象とされる管理組合の財務・管理に関する情報については、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

(組合員名簿等の作成、保管)
第64条の2 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

 理事長は、第19条第3項又は第31条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合 

(帳票類等の作成、保管)
第64条 理事長は、会計帳簿、什器備品台帳その他の帳票類を、書面又は電磁的記録により作成して保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

2 理事長は、第32条第三号の長期修繕計画書、同条第五号の設計図書及び同条第六号の修繕等の履歴情報を、書面又は電磁的記録により保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

3 理事長は、第49条第5項(第53条第4項において準用される場合を含む。)、第49条の2第1項(第53条第5項において準用される場合を含む。)、本条第1項及び第2項並びに第72条第2項及び第4項の規定により閲覧の対象とされる管理組合の財務・管理に関する情報については、組合員又は利害関係人の理由を付した書面又は電磁的方法による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付し、又は当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

4 電磁的記録により作成された書類等の閲覧については、第49条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

(組合員名簿等の作成、保管)

第64条の2 理事長は、組合員名簿及び居住者名簿(以下「組合員名簿等」という。)を、書面又は電磁的記録により作成して保管し、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

 理事長は、前項の規定により閲覧の対象とされる組合員名簿等に関する情報については、組合員の相当の理由を付した書面又は電磁的方法による請求に基づき、当該請求をした者が求める情報を記入した書面を交付し、又は当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。この場合において、理事長は、交付の相手方にその費用を負担させることができる。

 電磁的記録により作成された組合員名簿等の閲覧については、第49条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

 理事長は、第19条第3項又は第31条の届出があった場合に、遅滞なく組合員名簿等を更新しなければならない。

 理事長は、毎年1回以上、組合員名簿等の内容の確認をしなければならない。

第64条関係 コメント

第64条関係

① 第1項から第3項までにおける「利害関係人」については、コメント第49条関係①を参照のこと。

② 作成、保管すべき帳票類としては、第64条第1項に規定するものの他、領収書や請求書、管理委託契約書、修繕工事請負契約書、駐車場使用契約書、保険証券などがある。

③ 第2項は、第32条で管理組合の業務として掲げられている各種書類等の管理について、第1項の帳票類と同様に、その保管及び閲覧に関する業務を理事長が行うことを明確にしたものである。なお、理事長は、理事長の責めに帰すべき事由により第1項の帳票類又は第2項に掲げる書類が適切に保管されなかったため、当該帳票類又は書類を再作成することを要した場合には、その費用を負担する等の責任を負うものである。

④ 第3項は、組合員又は利害関係人が、管理組合に対し、第49条第3項(第53条第4項において準用される場合を含む。)、第49条の2(第53条第5項において準用される場合を含む。)、本条第1項、第2項並びに第72条第2項及び第4項の閲覧ではなく、管理組合の財務・管理に関する情報のうち、自らが必要とする特定の情報のみを記入した書面の交付を求めることが行われている実態を踏まえ、これに対応する規定を定めるものである。書面交付の対象とする情報としては、大規模修繕工事等の実施状況、今後の実施予定、その裏付けとなる修繕積立金の積立ての状況(マンション全体の滞納の状況も含む)や、ペットの飼育制限、楽器使用制限、駐車場や駐輪場の空き状況等が考えられるが、その範囲については、交付の相手方に求める費用等とあわせ、細則で定めておくことが望ましい。別添4は、住戸の売却予定者(組合員)から依頼を受けた宅地建物取引業者が当面必要とすると考えられる情報を提供するための様式の一例に記載のある主な情報項目であり、上述の細則を定める場合の参考とされたい。

⑤ 第3項に規定する管理組合の財務・管理に関する情報については、これらの情報が外部に開示されることにより、優良な管理が行われているマンションほど市場での評価が高まることや、こうした評価を通じて管理の適正化が促されることが想定されることから、書面交付の対象者に住戸の購入予定者を含めて規定することも考えられる。一方で、開示には防犯上の懸念等もあることから、各マンションの個別の事情を踏まえて検討することが必要である。

⑥ 別添4の4(4)については、当該マンション内で行われる共用部分の点検・検査等の全て(日常的に行っている目視による点検の実施年月は除く。)を含めることが望ましい。

⑦ 別添4の6(3)の「変更予定有」とは、値上げ等が総会で承認されている場合又は総会に上程されることが決定している場合をいう。

⑧ 別添4の6(4)②の積立方式は、次の方式である。

ア)均等積立方式 長期修繕計画の期間中の積立金の額が均等となるように設定する方式

イ)段階増額積立方式 当初の積立額を抑え、段階的に増額する方式

⑨ 別添4の8③及び⑤の改良工事は、耐震改修工事、バリアフリー化工事、省エネルギー化工事その他建物及び設備の性能向上に資する工事をいう。

(消滅時の財産の清算)
第65条 管理組合が消滅する場合、その残余財産については、第10条に定める各区分所有者の共用部分の共有持分割合に応じて各区分所有者に帰属するものとする。

第65条関係 コメント

第65条関係

 共有持分割合と修繕積立金等の負担割合が大きく異なる場合は負担割合に応じた清算とするなど、マンションの実態に応じて衡平な清算の規定を定めることが望ましい。

第8章 雑則

(義務違反者に対する措置)
第66条 区分所有者又は占有者が建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、区分所有法第57条から第60条までの規定に基づき必要な措置をとることができる。

第66条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(理事長の勧告及び指示等)
第67条 区分所有者若しくはその同居人又は専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人(以下「区分所有者等」という。)が、法令、規約又は使用細則等に違反したとき、又は対象物件内における共同生活の秩序を乱す行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経てその区分所有者等に対し、その是正等のため必要な勧告又は指示若しくは警告を行うことができる。

2 区分所有者は、その同居人又はその所有する専有部分の貸与を受けた者若しくはその同居人が前項の行為を行った場合には、その是正等のため必要な措置を講じなければならない。

3 区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。

3 区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、次の措置を講ずることができる。その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる。

 行為の差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行すること

 敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金又は不当利得による返還金の請求又は受領に関し、区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとること

4 前項の訴えを提起する場合、理事長は、請求の相手方に対し、違約金としての弁護士費用及び差止め等の諸費用を請求することができる。

5 前項の規定に基づき請求した弁護士費用及び差止め等の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

5 前項の規定に基づき請求した弁護士費用及び差止め等の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

6 理事長は、第3項の規定に基づき区分所有者のために原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合において、第43条第2項及び第3項の規定は、区分所有者への通知について準用する。

6 理事長は、第3項の規定に基づき区分所有者のために原告又は被告となったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合において、第43条第2項及び第3項の規定は、区分所有者への通知について準用する。

第67条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(区分所有者の所在等の探索)
第67条の2 区分所有者が第31条の規定に違反し必要な届出を行わないことにより、敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合には、理事長は、理事会の決議を経て、区分所有者の所在等を探索することができる。

2 前項の場合において、理事長は、探索に要した費用について、違約金としての弁護士費用等を加算して、当該区分所有者に請求することができる。

3 前項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。

4 第2項に基づき請求した弁護士費用等及び探索に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

第67条の2関係 コメント

第67条の2関係

① 第1項の敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼす場合とは、管理費等の請求先が不明である場合、総会の成立や決議が困難となる場合、専有部分の管理不全が放置されたことにより共用部分等へ悪影響を与え、住環境の悪化を招いたケースにおいて当該専有部分の区分所有者に対して必要な措置をとることができない場合等が想定される。

② 探索に要した費用とは、次のような費用である。

ア)登記事項証明書や住民票の写し等の交付申請費用及び郵便代等の実費

イ)その他探索に要した費用

③ 管理費等の未払金額の請求に当たり、区分所有者の所在等を探索した場合は、その探索に要した費用を、第60条第2項の規定に基づく徴収の諸費用として請求することも可能である。

(所在等不明区分所有者の総会の決議等からの除外)
第67条の3 理事長は、ある専有部分の区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、理事会の決議を経て、裁判所に対し、その区分所有者(以下「所在等不明区分所有者」という。)以外の区分所有者により総会の決議を行うことができる旨の裁判(以下「所在等不明区分所有者の除外の裁判」という。)を請求することができる。

(所在等不明区分所有者の総会の決議等からの除外)
第67条の3
 理事長は、ある専有部分の区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、理事会の決議を経て、裁判所に対し、その区分所有者(以下「所在等不明区分所有者」という。)以外の区分所有者により総会の決議を行うことができる旨の裁判(以下「所在等不明区分所有者の除外の裁判」という。)を請求することができる。

2 理事長以外の区分所有者は、裁判所に対し、所在等不明区分所有者の除外の裁判を請求したときは、遅滞なく、理事長にその旨を通知しなければならない。

 理事長以外の区分所有者は、裁判所に対し、所在等不明区分所有者の除外の裁判を請求したときは、遅滞なく、理事長にその旨を通知しなければならない。

3 所在等不明区分所有者の除外の裁判が確定したときは、それ以降に開く総会において、所在等不明区分所有者は、議決権を有しない。この場合において、当該所在等不明区分所有者、その有していた議決権及びその有する敷地利用権の持分については、それぞれ組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の総数から除外する。

 所在等不明区分所有者の除外の裁判が確定したときは、それ以降に開く総会において、所在等不明区分所有者は、議決権を有しない。この場合において、当該所在等不明区分所有者、その有していた議決権及びその有する敷地利用権の持分については、それぞれ組合員総数、議決権総数及び敷地利用権の持分の総数から除外する。

4 前項の規定により総会の決議から除外する所在等不明区分所有者に対しては、第43条第1項並びに第44条第1項及び第2項の通知を発することを要しない。

 前項の規定により総会の決議から除外する所在等不明区分所有者に対しては、第43条第1項並びに第44条第1項及び第2項の通知を発することを要しない。

5 第1項の裁判所への請求を行うこととなる場合は、理事長は、当該請求に要した経費について、弁護士費用等を加算して、当該所在等不明区分所有者に請求することができる。

 第1項の裁判所への請求を行うこととなる場合は、理事長は、当該請求に要した経費について、弁護士費用等を加算して、当該所在等不明区分所有者に請求することができる。

6 前項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。

 前項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。

7 第5項の規定に基づき請求した弁護士費用等及び請求に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

 第5項の規定に基づき請求した弁護士費用等及び請求に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

第67条の3関係 コメント

第67条の3関係

 区分所有法第38条の2において、所在等不明区分所有者の総会の決議等からの除外を請求できるのは、所在等不明区分所有者以外の区分所有者又は管理者とされている。第1項の規定は、所在等不明区分所有者の存在により、総会での意思決定が困難になっている場合等を想定し、その円滑化を図るため、管理組合を代表し、理事長が本請求を行う場合の手続を定めたものである。なお、理事長が裁判所に対して本請求を行うに当たっては、あくまで管理者として請求する必要がある点に留意が必要である。

(所有者不明専有部分管理命令)
第67条の4 理事長は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分(専有部分が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分の共有持分)について、理事会の決議を経て、裁判所に対し、区分所有法第46条の2に基づく所有者不明専有部分管理命令を求める請求をすることができる。

(所有者不明専有部分管理命令)
第67条の4
 理事長は、区分所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分(専有部分が数人の共有に属する場合にあっては、共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができない専有部分の共有持分)について、理事会の決議を経て、裁判所に対し、区分所有法第46条の2に基づく所有者不明専有部分管理命令を求める請求をすることができる。

2 理事長は、専有部分を管理する所有者不明専有部分管理人がその任務に違反して所有者不明専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合には、理事会の決議を経て、裁判所に対し、所有者不明専有部分管理人の解任を求める請求をすることができる。

 理事長は、専有部分を管理する所有者不明専有部分管理人がその任務に違反して所有者不明専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合には、理事会の決議を経て、裁判所に対し、所有者不明専有部分管理人の解任を求める請求をすることができる。

3 所有者不明専有部分管理人は、自らの氏名又は名称、住所又は居所及び裁判所の命令を受けてその対象である所有者不明専有部分を管理する旨を遅滞なく理事長に届け出なければならない。

 所有者不明専有部分管理人は、自らの氏名又は名称、住所又は居所及び裁判所の命令を受けてその対象である所有者不明専有部分を管理する旨を遅滞なく理事長に届け出なければならない。

4 理事長は、第1項の請求に基づき選任された所有者不明専有部分管理人による所有者不明専有部分の管理に必要な経費として管理組合が負担した費用について、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

 理事長は、第1項の請求に基づき選任された所有者不明専有部分管理人による所有者不明専有部分の管理に必要な経費として管理組合が負担した費用について、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

5 第1項の裁判所への請求を行うこととなる場合において、理事長は、前項の経費のほか、当該請求に要した費用について、弁護士費用等を加算して、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

 第1項の裁判所への請求を行うこととなる場合において、理事長は、前項の経費のほか、当該請求に要した費用について、弁護士費用等を加算して、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

6 前2項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。

 前2項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。

7 第4項及び第5項に基づき請求した所有者不明専有部分の管理に必要な経費、弁護士費用等及び裁判所への請求に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

 第4項及び第5項に基づき請求した所有者不明専有部分の管理に必要な経費、弁護士費用等及び裁判所への請求に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

第67条の4関係 コメント

第67条の4及び第67条の5関係

① 第67条の4に規定する「所有者不明専有部分管理命令」及び第67条の5に規定する「管理不全専有部分管理命令」は、いずれも令和7年の区分所有法改正で創設されたマンションに特化した財産管理制度であり、この標準管理規約においては、同一の敷地・建物を共有する利害関係人として、管理組合が両制度を活用するに当たっての手続規定を設けている。

② 区分所有法上、所有者不明専有部分管理人と管理不全専有部分管理人はその性質の違いから実施できる業務に差が設けられており、この標準管理規約においても、区分所有法上の差異に合わせて書き分けているので、注意が必要である。具体的には、所有者不明専有部分管理人は、総会の招集通知を受領し、区分所有者に代わって総会において議決権を行使することができるが、管理不全専有部分管理人には、総会の招集通知を受領し、区分所有者に代わって総会で議決権を行使する権能は与えられていない。この点については、第43条、第46条及び第47条も参照のこと。

③ 第67条の4第4項及び第67条の5第4項の「管理組合が負担した費用」とは、主に管理人が当該専有部分を管理するために必要となる経費について、裁判所への請求時に納入が求められる予納金を想定しているものである。

(管理不全専有部分管理命令)
第67条の5 理事長は、区分所有者による管理が適切に行われていない専有部分について、理事会の決議を経て、裁判所に対し、区分所有法第46条の8に基づく管理不全専有部分管理命令を求める請求をすることができる。

(管理不全専有部分管理命令)
第67条の5
 理事長は、区分所有者による管理が適切に行われていない専有部分について、理事会の決議を経て、裁判所に対し、区分所有法第46条の8に基づく管理不全専有部分管理命令を求める請求をすることができる。

2 理事長は、対象物件内の専有部分を管理する管理不全専有部分管理人が管理不全専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合には、理事会の決議を経て、裁判所に対し、管理不全専有部分管理人の解任を求める請求をすることができる。

 理事長は、対象物件内の専有部分を管理する管理不全専有部分管理人が管理不全専有部分等に著しい損害を与えたことその他重要な事由がある場合には、理事会の決議を経て、裁判所に対し、管理不全専有部分管理人の解任を求める請求をすることができる。

3 管理不全専有部分管理人は、自らの氏名又は名称、住所又は居所及び裁判所の命令を受けてその対象である管理不全専有部分を管理する旨を遅滞なく理事長に届け出なければならない。

 管理不全専有部分管理人は、自らの氏名又は名称、住所又は居所及び裁判所の命令を受けてその対象である管理不全専有部分を管理する旨を遅滞なく理事長に届け出なければならない。

4 理事長は、第1項の請求に基づき選任された管理不全専有部分管理人による管理不全専有部分の管理に必要な経費として管理組合が負担した費用について、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

 理事長は、第1項の請求に基づき選任された管理不全専有部分管理人による管理不全専有部分の管理に必要な経費として管理組合が負担した費用について、当該専有部分の区分所有者に請求することができる。

5 前条第4項から第7項の規定は、前項の費用の請求について準用する。この場合において、「所有者不明専有部分管理人」とあるのは「管理不全専有部分管理人」と、「所有者不明専有部分」とあるのは「管理不全専有部分」と読み替えるものとする。

 前条第4項から第7項の規定は、前項の費用の請求について準用する。この場合において、「所有者不明専有部分管理人」とあるのは「管理不全専有部分管理人」と、「所有者不明専有部分」とあるのは「管理不全専有部分」と読み替えるものとする。

(合意管轄裁判所)
第68条 この規約に関する管理組合と組合員間の訴訟については、対象物件所在地を管轄する○○地方(簡易)裁判所をもって、第一審管轄裁判所とする。

2 第48条第十一号、第60条第4項及び第67条第3項に関する訴訟についても、前項と同様とする。

2 第48条第十一号、第60条第4項及び第67条第3項に関する訴訟についても、前項と同様とする。

第68条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

(市及び近隣住民との協定の遵守)
第69条 区分所有者は、管理組合が○○市又は近隣住民と締結した協定について、これを誠実に遵守しなければならない。

第69条関係 コメント

第69条関係

① 分譲会社が締結した協定は、管理組合が再協定するか、附則で承認する旨規定するか、いずれかとする。

② 協定書は規約に添付することとする。

③ ここでいう協定としては、公園、通路、目隠し、共同アンテナ、電気室等の使用等を想定している。

(細則)
第70条 総会及び理事会の運営、会計処理、管理組合への届出事項等については、別に細則を定めることができる。

第70条関係 コメント

第70条関係

細則は他に、役員選出方法、管理事務の委託業者の選定方法、文書保存等に関するものが考えられる。

(規約外事項)
第71条 規約及び使用細則等に定めのない事項については、区分所有法その他の法令の定めるところによる。

2 規約、使用細則等又は法令のいずれにも定めのない事項については、総会の決議により定める。

第71条関係 コメント

この条項にはコメントはありません。

〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕

(ア)電磁的方法が利用可能ではない場合

(規約原本等)
第72条 この規約を証するため、区分所有者全員が署名した規約を1通作成し、これを規約原本とする。

2 規約原本は、理事長が保管し、区分所有者又は利害関係人の書面による請求があったときは、規約原本の閲覧をさせなければならない。

3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載し、署名した上で、この書面を保管する。

4 区分所有者又は利害関係人の書面による請求があったときは、理事長は、規約原本、規約変更を決議した総会の議事録及び現に有効な規約の内容を記載した書面(以下「規約原本等」という。)並びに現に有効な第18条に基づく使用細則及び第70条に基づく細則その他の細則の内容を記載した書面(以下「細則内容書面」という。)の閲覧をさせなければならない。

5 第2項及び前項の場合において、理事長は、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

6 理事長は、所定の掲示場所に、規約原本等及び細則内容書面の保管場所を掲示しなければならない。

(イ)電磁的方法が利用可能な場合 

(規約原本等)
第72条 この規約を証するため、区分所有者全員が書面に署名又は電磁的記録に電子署名した規約を1通作成し、これを規約原本とする。

2 規約原本は、理事長が保管し、区分所有者又は利害関係人の書面又は電磁的方法による請求があったときは、規約原本の閲覧をさせなければならない。

3 規約が規約原本の内容から総会決議により変更されているときは、理事長は、1通の書面又は電磁的記録に、現に有効な規約の内容と、その内容が規約原本及び規約変更を決議した総会の議事録の内容と相違ないことを記載又は記録し、署名又は電子署名した上で、この書面又は電磁的記録を保管する。

4 区分所有者又は利害関係人の書面又は電磁的方法による請求があったときは、理事長は、規約原本、規約変更を決議した総会の議事録及び現に有効な規約の内容を記載した書面又は記録した電磁的記録(以下「規約原本等」という。)並びに現に有効な第18条に基づく使用細則及び第70条に基づく細則その他の細則の内容を記載した書面又は記録した電磁的記録(以下「細則内容書面」という。)の閲覧をさせなければならない。

5 第2項及び前項の場合において、理事長は、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。

6 理事長は、所定の掲示場所に、規約原本等及び細則内容書面の保管場所を掲示しなければならない。

7 電磁的記録により作成された規約原本等及び細則内容書面の閲覧については、第49条第5項に定める議事録の閲覧及び提供に関する規定を準用する。

第72条関係 コメント

第72条関係

① 区分所有者全員が署名した規約がない場合には、分譲時の規約案及び分譲時の区分所有者全員の規約案に対する同意を証する書面又は初めて規約を設定した際の総会の議事録が、規約原本の機能を果たすこととなる。

② 第3項で定める書面については、次のような作成方法が考えられる。

ア)規約原本とは別に、変更内容を反映した冊子を作成し、理事長が署名する方法

イ)規約原本に、変更内容及び理事長の署名を記載した書面を添付する方法

なお、現在有効な規約内容の一覧性の確保や閲覧をする際の利便性を考慮して、ア)の方法により作成することが望ましい。

③ 第4項では、第18条に基づく使用細則及び第70条に基づく細則その他の細則についても、規約原本等と同じ手続で閲覧等を認めることを明確に定めた。

附 則

(規約の発効)
第1条 この規約は、○年○月○日から効力を発する。

附則全般関係コメント

① 新規分譲において、分譲会社等が原始規約案を作成する際の参考とする場合は、附則第1条の次に以下のような附則を規定することが考えられる。

(管理組合の成立)
第2条 管理組合は、○年○月○日に成立したものとする。

(初代役員)
第3条 第35条にかかわらず理事○名、監事○名とし、理事長、副理事長、会計担当理事、理事及び監事の氏名は別に定めるとおりとする。

2 前項の役員の任期は、第36条第1項にかかわらず○年○月○日までとする。

(管理費等)
第4条 各区分所有者の負担する管理費等は、総会においてその額が  決定されるまでは、第25条第2項に規定する方法により算出された別に定める額とする。

(経過措置)
第5条 この規約の効力が発生する日以前に、区分所有者が○○会社との間で締結した駐車場使用契約は、この規約の効力が発生する日において管理組合と締結したものとみなす。

② ①に記載するもののほか、初年度の予算及び事業計画等に関しても必要に応じて附則で特例を設けるものとする。

③ 新規分譲において、分譲会社等が原始規約案を作成する際の参考とする場合は、次の点に留意する。

ア)規約の効力発生時点は、最初に住戸の引渡しがあった時とする。また、管理組合の成立年月日も、規約の効力発生時点と同じく、最初に住戸の引渡しがあった時とする。

イ)役員の任期については、区分所有者が自立的に役員を選任することができるようになるまでとする。

ウ)入居後直ちに開催する総会で抽選で駐車場の使用者を決定する場合には、附則第5条は、不要である。

別表1関係 コメント

① 敷地は、規約により建物の敷地としたものも含むものである。

② 所在地が登記簿上の所在地と住居表示で異なる場合は、両方を記載すること。

別表2関係 コメント

① ここでいう共用部分には、規約共用部分のみならず、法定共用部分も含む。

② 管理事務室等は、区分所有法上は専有部分の対象となるものであるが、区分所有者の共通の利益のために設置されるものであるから、これを規約により共用部分とすることとしたものである。

③ 一部の区分所有者のみの共有とする共用部分があれば、その旨も記載する。

別添1 外部専門家の活用のパターン

別添2 区分所有者が行う工事に対する制限の考え方

別添3 滞納管理費等回収のための管理組合による措置に係るフローチャート

別添4 管理情報提供様式に記載のある項目例