管理会社に全て任せているのですが、この中で管理費を削減できるようなことは、有るのでしょうか。

 このマンションに住んで10年になる会社員です。これまでマンションの運営は管理会社さんに全てお任せしており、正直なところあまり関心がありませんでした。しかし、最近の物価高で家計を見直す中で、毎月支払っている管理費が本当に適正な金額なのか、ふと気になり始めたのです。

 総会の資料に目を通してみても、専門的な項目が多くてよく分かりません。エレベーターや消防設備の点検など、安全に関わることなので安易に削れないのは重々承知していますが、現在の「お任せ」の契約のままで、私たち住民が気づいていない無駄や、見直せる点はないのでしょうか。専門家の方の意見を伺いたいです。

【回答】
 マンション内には、エレベータ・立体駐車場・給排水設備・消防設備など、メンテナンスが必要な設備が沢山あります。これらを管理会社との契約としている場合、管理組合が専門業者と直接契約を結び直すことで、中間マージンなどがなくなり経費削減が図れる可能性があります。

 まずは清掃業務なども含め、複数の業者から相見積もりを取り、今の価格が適正かどうかを比較・判断することが第一歩です。さらに近年では、共用部の電力会社の見直しや照明のLED化、火災保険の契約内容の再検討なども有効な管理費削減策として定着しています。

 ただし、業者との折衝や万が一事故が起こった場合の対応など、管理組合の負担は増えることになります。2020年に改正されたマンション管理適正化法では、管理の質の維持・向上も求められています。そのため、理事会だけで進めるのが難しい場合は、マンション管理士などの専門家を活用し、長期的な視点で資産価値を損なわない、バランスの取れた見直しを進めることをお勧めします。

回答(TK)