宅配ボックスの適正な戸数とボックス数
宅配ボックスの設置を進めるにあたり、戸数に対してどれくらいのボックスを設置するのが適切なのか判断に迷っています。ボックス数が少なすぎると不満が出ますし、多すぎると費用が無駄になります。戸数とボックス数の適正なバランスについて、具体的な目安や、どのようなタイプのボックス(サイズ、機能)をどれくらい導入すべきか、専門的な見解を教えてください。
宅配ボックスの適正な設置数は、単に「総戸数の〇割」という数字だけで決まるものではなく、マンションの立地、構造、そして居住者のライフスタイルという「マンションの性格」を踏まえた複合的なバランスで判断すべきです。
まず、オートロックの有無や共用ロビーの広さが重要な判断材料となります。オートロックがあれば、いわゆる「置き配」が困難になるため、宅配ボックスへの依存度は必然的に高まります。また、ロビーの設置可能面積は物理的な上限を規定します。
そして、最も重視すべきがマンションのタイプです。築浅か築古か、ファミリータイプかワンルームか、高齢者比率が多いか等です。
例えば、ファミリータイプが中心の築浅マンションを想定する場合、共働き世帯が多く、日用品や子供用品などでネット通販の利用頻度が高いうえ、飲料ケースなどの大型荷物の受け取りニーズも高いため、ボックス数は手厚くする必要があります。この場合、一般的な目安である全戸数の30%を最低ラインとし、35%~40%程度の設置を推奨します。仮に100戸のマンションであれば、35~40個のボックスを用意することで、利用率の高い時間帯でも混雑によるクレームを大幅に抑えることが可能です。
また、単に数を増やすだけでなく、サイズ構成の多様性を確保することが重要です。特に大型荷物を受け入れられるボックスの割合を、全体の20%程度と高めに設定することで、ボックスの奪い合いを防ぐことが肝心です。加えて、誰がいつ使用しているかを確認できる電子制御式を導入することで、前述した長期占有によるトラブル運用を円滑化できるため、初期費用が高くとも、その導入を推奨します。最終決定の前には、必ず住民アンケートを実施し、利用実態とニーズを把握することが、費用対効果を高める一番の近道です。


