否決された総会議案を可決させるコツ
私は11階建てマンションの理事です。部品供給停止リスクからエレベーター全交換を提案しましたが、高層階は賛成、低層階は費用が高すぎると猛反対し否決されました。現状は部分交換で対応可能ですが、長期的に全交換は必須です。この高額な設備更新の必要性を、利害対立を抱える住民全員に理解させ、再度可決に持ち込むための戦略とコツを教えてください。
総会で高額な設備更新議案が否決され、特に利害の対立がある中での再提案は、理事会の粘り強さが試される場面です。否決された理由を特定し、不安を解消するための丁寧なプロセスを踏むことが、再度の可決に向けた最も確実な戦略となります。
まず、議案が否決された最大の理由を特定してください。単に「費用が高い」だけでなく、その背景にある「工事の必要性に納得がいっていない」「他に安価な方法があると思っている」といった、住民の具体的な不安や疑問を把握することが出発点です。
次に、費用が高額であることへの懸念を解消するため、理事会の言葉だけではなく、第三者の専門家(管理会社とは利害関係のない建築士、設備に詳しいコンサルタント、マンション管理士など)の力を借りてください。専門家に依頼し、「この設備を更新しない場合、〇年後に甚大な被害(例:機能停止、建物への二次被害)が発生する確率やリスク」といった客観的なリスクレポートを作成してもらいます。これが、「やらなければならない理由」の根拠を強める最大の武器になります。
そのレポートに基づき、長期的視点での費用比較を行います。「計画的に更新した場合の総費用」と「故障を待って高額な緊急費用が発生し、さらに数年後に交換した場合の総費用」を具体的に示し、計画的な更新の方が結果的にコストを抑えられることを証明します。
そして、資料を配るだけでなく、住民説明会を複数回開催し、反対派の意見に真摯に耳を傾け、不安に一つ一つ丁寧に答えるなど、対話の機会を設けることが重要です。議案を単に再提案するのではなく、住民の不安を解消するプロセスを積み重ねた結果として総会に臨むことが、可決に向けた鍵となります。


