管理費滞納の請求はどのようにすればいいですか?

 管理費の滞納が常態化している住民がおり、管理会社は手紙を出すだけで効果が無く、改善が見られません。他の組合員への公平性を保ち、財務健全性を維持するためにも、初期段階の督促から法的手続きへの移行方法まで、効果的かつ適法に滞納金を回収する具体的な手順と、理事会として注意すべき点について教えてください。

 管理費滞納への対応は、初期の迅速な対応と法的手続きへの移行準備が鍵となります。滞納が2~3ヶ月以上続く場合は管理会社任せにせず、まずは理事役員が電話や訪問により督促しましょう。その際、一人で対応せず複数人で対応することが大事です。
 それでもダメな場合は法的に有効な書面による請求へと段階的に移行します。滞納者への請求書面には、滞納額、支払い期限、そして規約に基づいた延滞利息を明確に記載し、特定記録郵便などで送付することが効果的です。それでも滞納が続く場合は、法的手続きの開始を予告する内容証明郵便による催告を、管理組合の理事長名で行う必要があります。これは、時効の中断を図る重要な証拠となります。
 内容証明郵便でも応答がない、あるいは支払いに応じない場合は、民事調停や、迅速で費用も比較的抑えられる少額訴訟(滞納額60万円以下の場合)といった法的手段に移行します。この段階で、弁護士などの専門家に相談し、代理人として請求手続きを委任する等、検討してください。
 また、対応時に特に注意すべき点として、滞納者の氏名や滞納情報を総会資料や掲示板などで公開することは、名誉棄損やプライバシー侵害にあたるリスクがあるため、絶対に行ってはなりません。管理費等の債権の消滅時効は5年ですので、時効完成前に確実に上記の手続きを進めることが重要です。

 管理費等債務は、競売や任意売却で滞納物件が譲渡された際に新しい持ち主(特定承継人)に承継されます。持ち主が交代したタイミングなど、回収できる機会を逃さないことも大事なポイントです。

(回答者:TK)