長期修繕計画の見直しは最低何年周期?

 当マンションは築10年が経過しましたが、長期修繕計画の見直しをまだ一度も行っていません。計画の作成時、30年計画を立てたのですが、最低でも何年ごとに見直しを行う必要があるのでしょうか。また、見直しが遅れると具体的にどのような問題が生じるのか、リスクについても教えてください。

 長期修繕計画の見直し周期については、国土交通省が長期修繕計画と修繕積立金のチェックポイントとして公表している「長期修繕計画書標準様式・作成ガイドライン」で、5年程度ごとに、調査・診断を行いその結果に基づいて長期修繕計画を見直すことが推奨されています。また、マンション管理適正化推進計画を作成している地方公共団体が管理が良好なマンションとして認定する「マンション管理計画認定制度」の認定基準では、7年以内に見直しが行われていることが求められます。

 なぜこの周期が重要かというと、建設費や人件費といった工事単価が5年というスパンで大きく変動するからです。長期修繕計画の見直しでは、修繕積立金額の見直しも行います。古い長期修繕計画を使い続けるのは、意図せず将来の修繕費を過少に見積もり、資金不足というリスクを放置していることと同じです。理事会の責任として、この現実から目を背けず、現在の物価を反映した最新の修繕積立金額になっているかを常に検証し続ける必要があります。

 この定期的な見直しは、リスク回避だけでなく、マンションの価値向上にも繋がります。前述の「マンション管理計画認定制度」の認定を受ける際、長期修繕計画に関する認定基準は大きな柱の一つです。この認定を受けることで市場での評価が高まるというメリットを生み、住宅金融支援機構の「マンション共用部分リフォーム融資」や「マンションすまい・る債」の金利優遇をうけられるなど、具体的な利益をもたらします。
 なお、これらのメリットを受けるためには、見直しをした長期修繕計画を総会にはかり、承認を受ける必要があります。

 したがって、長期修繕計画の見直しは、現在の資産価値を守るために必要な取り組みです。できれば5年毎、遅くとも7年以内という期限を意識しつつ、マンション管理士など専門家の助言も積極的に活用して、計画を最新化してください。